俺にはブルーズを歌う権利なんかない

どこにも所属を持たず仕事/勉強/読書を続けています。2008年、音楽についてメモ代わりに書くためにこのブログを始めました。

2008-01-01から1年間の記事一覧

ひきつづき岡崎京子『東京ガールズブラボー』

昨日に引き続き『東京ガールズブラボー』の話です。 お使いに出たまま近田春夫&ビブラトーンズのライヴに行ってしまったサカエちゃん、お母さんから外出禁止とお小遣い停止の「処分」を食らいます。せっかく憧れの東京に出てきたのに、学校はつまらないし、…

岡崎京子『東京ガールズブラボー』

先月、となりまちの若者向け書店で、岡崎京子さんの単行本を何冊か買いました。 80年代の中頃、柄にもない会社員だったころ、近所の酒屋さんの雑誌スタンドで『コミック・ハンバーガー』という不思議なマンガ誌を見つけました。知らない漫画家さんの作品ばか…

ペンギン・カフェ・オーケストラ「ウォーク・ドント・ラン」

ああダメだダメだ。なんか神経が張ってる。リラックスしなければ。仕事はきちんとこなしてるんだから、あとはゆるくゆるく、体を休めないと。 そんなときに何を聴けばいいか。これなんかどうですか。ペンギン・カフェ・オーケストラ「ウォーク・ドント・ラン…

中島みゆき「狼になりたい」

中島みゆきさんのコアなリスナーの皆さん、すみません。僕、よく理解できないまんま、この曲を語ろうとしてます。 大ヒットじゃない曲とか、LPに入ってた曲とか、僕、そんなに知らないんですよ。でもみゆきさんの主要曲って、たとえばラジオの深夜放送から、…

頭脳警察「ふざけるんじゃねえよ」

ずいぶん以前ですけど、友達に「若い人に外国語を教える仕事がつらい」と愚痴をこぼしたことがありました。もう10年以上前かなあ。詳しい話は忘れちゃったんですが、そのとき友達は「教える仕事は闘いだ。楽なものではないに決まっている。オレなんか授業…

iPodのない出張

わ~ん、iPodShuffleがこわれちゃいました。 あんまり使ってなかったんですよ。前にも書きましたけど、出張に行くとき、ポッドキャストをいくつも入れておくと移動時に退屈しない、というのを何かで読んで、それで買ったのです。久々に出張で、どこにあるか…

ザ・ゴールデン・カップス「本牧ブルース」

デイヴ平尾さんが亡くなりました。享年63歳。ザ・ゴールデン・カップスのヴォーカル。 以前書いた近田春夫さんの80年代初めの『パック・イン・ミュージック』のGS特集。ワイルドワンズの加瀬さん、植田さん、ジャガーズの盛田さん、宮崎さん、岡本さん…

甲斐バンド「きんぽうげ」

今日はですね、元気がないんです僕。理由は以下の通り。 iTunesStoreであとは何が買えそうか、といったようなことを、仕事の合い間にちらちら考えていたのです。あれはレーベルの関係で売ってない、あれは試したけどダメだった、あ、そうだ、あれを検索して…

甲斐バンド「かりそめのスイング」

自分は株なんかやってないからいいや、とかそういう次元じゃないみたいですね、金融危機。先日、法事の席で、親戚の親戚に当たる人が、経費節減のため、会社が事務所を引っ越すと言ってました。いわく、来年はもっともっと不景気になりますよ。 寒くなってき…

ミリアム・マケバ「パタパタ」

ミリアム・マケバが亡くなりました。南アフリカ共和国の女性シンガー、というか、「ワールド・ミュージック」という言葉が確立するずっと以前からアフリカを代表するアーティストだった感があります。イタリアでのコンサートの後倒れ、小さなクリニックのよ…

ウルフルズ「大阪ストラット」

大瀧詠一さんの「福生ストラット」をウルフルズがカバーしたというのはなんとなく知ってはいたんですが、先月でしたか、古本と中古CDのお店に入ったとき流れていて、初めて終わりからおしまいまで聴きました。 僕は関西とは関係ありませんし、「ガッツだぜ…

チューリップ「博多っ子純情」

どこか知らない遠い街へ行きたくなったときは、博多へ行くといいよ。そんな歌です。1977年、チューリップの「博多っ子純情」。 福岡出身のバンド、チューリップが故郷を歌った歌です。長谷川法世さんの劇画『博多っ子純情』にインスパイアされてできた曲なん…

伊藤咲子「青い麦」

阿久悠作詞 三木たかし作・編曲 伊藤咲子「青い麦」 どなたでしたかね、この曲の「満洲っぽさ」を強調されていた批評家のかたは。「らんらんらんらららら~ららららんらんら~らららら~」というコーラス。レトロっぽさを濃厚にたたえたリズム。鳴り響くアコ…

ケメ「僕はダメな人間」

今朝、定食屋さんで例によってしょうが焼き定食を注文して新聞を読んでいたら、おやまあ、仕事関係で少し知ってる人が、さる文学賞の佳作に入選との報道。 賞ってのも不思議なもんでして。あれはもらう機会が稀だから価値がある、もらう人が少ないのが普通、…

りりィ「私は泣いています」

1974年。鮮烈なヒットでした。りりィ「私は泣いています」。 りりィさんはとにかくあの美貌にあのハスキー・ヴォイスという落差が良かったですね。しかも弾いてる楽器がベース。ちょうど同じ頃、イギリスのロック・クィーン、スージー・クアトロがやはりベー…

小坂恭子「思い出まくら」

当時はフォーク/ニューミュージックというくくりで語られていたけれど、今となっては70年代の新種の歌謡曲ととらえたほうがすっきりする、そんな楽曲ってありますよね。丸山圭子「どうぞこのまま」がそうでした。庄野真代「飛んでイスタンブール」がそうで…

ブラック・キャッツ「ドライブ・グッド」

先日書いたブラック・キャッツのファースト『クリーム・ソーダ・プレゼンツ』(1981年)、やっぱとてもいいです。この80年代あたまの空気感、すごく懐かしいです。 解説で森永博志さん(なつかしい名前!)がこんなことを書いていてビックリ(以下、「BC…

つのだひろ「Mary Jane」

暮れてゆく秋の一日。今日は帰宅が遅かったんで、短く行きますね。 つのだひろさんの1972年のシングル。といってもその前年にまったく同じ音源が「Mary Jane on My MInd」のタイトルで、つのださんの所属していたバンド名義で出ていたといいます。 でも、昭…

GO!GO!7188「キューティーハニー」

永井豪さん原作の人気アニメのあまりにも有名な主題歌。などと書いてますが、僕は子供の頃、そのチャンネルが入らない地域に住んでて、観たことがないんです。でも、曲はあちこちで耳にして、すっかりおなじみです。 GO!GO!7188って、初めて聴いたのは「浮舟…

平尾昌晃&畑中葉子「カナダからの手紙」

高校一年生の頃って、何してたのかなあ… 勉強はあんまりしないで、ラジオのエアチェックばっかりやってた記憶がありますね。その頃ヒットしていた曲。 平尾昌晃歌謡スクールといいましたかね、平尾さんのやっていたタレント養成教室。そこ出身の歌手って、松…

椎名林檎×斉藤ネコ「枯葉」~「歌舞伎町の女王」

これ、通して観るひまがないんですね。たしか5月の連休あたりに通して観たきり。椎名林檎さんのDVD『第一回林檎班大会の模様』。以前は一度、この中の「灰色の瞳」(長谷川きよしさんとのデュエット)について書きました。で、机の上に置きっぱなしだったん…

ペドロ&カプリシャス「ジョニーへの伝言」

9月18日の記事の続きです。 結局、職場に何のポスターを張るか、という問題なんですが、美術品のポスターを販売する某サイトを見つけて、エゴン・シーレの「踊り子」という絵のポスターを注文、それを張ってます。 エゴン・シーレについては別に詳しいわ…

太田裕美「さらばシベリア鉄道」

というわけで、太田裕美さんの曲を取り上げてきた今週。締めくくりはやっぱりこれで行きましょうかね。 松本隆作詞 大滝詠一作曲 萩田光雄編曲 「さらばシベリア鉄道」 1980年発売といいますから、大滝さん自身のヴァージョンよりこっちが先なんですかね。こ…

太田裕美「南風~South Wind~」

うわあ、懐かしい。1980年3月の新譜で、「9月の雨」以来のヒットとなったという「南風」。作詞・作曲をしたのは網倉一也さんという方。アレンジは萩田光雄さんですが、「雨だれ」の冬のイメージから一転して、夏を感じさせるウエストコースト・サウンド風の…

太田裕美「九月の雨」

今年の9月はやけに暑かった気がします。いつになったら涼しくなるんだ、と思いながら仕事してました。ということで、温暖化の進む今日からすると、ちょっと違和感あるかもしれませんね。9月の雨は冷たい、というこの歌。1977年の曲です。 松本隆の詞、作編…

太田裕美「最後の一葉」

ほんっとに、太田裕美さんて、冬の歌手ですね。それも、木枯らしに枯葉の舞う都会の初冬。今日は、裕美さんのそんなイメージを決定づけた感のある「最後の一葉」を取り上げます。松本隆/筒美京平/萩田光雄の作詞・作曲・編曲トリオによる文芸歌謡です。 基…

太田裕美「赤いハイヒール」

太田裕美さん。童顔、天真爛漫、舌足らず…いつまでもあどけないあなたでいてください… と、いまだからそんな風に半分おふざけで言うことができますが、太田裕美さんの音楽にはたくさんの複雑な思い出が絡んでいて、本当は、そんなに簡単には語ることができな…

太田裕美「雨だれ」

10月も下旬にさしかかり、11月が目の前… 以前は11月という冬の始まりの月が嫌いでしたが、今の職場に来ると、忙しい夏から秋にかけての仕事が終わって自分の時間ができ始めるのが、10月終わりから11月くらい。肩の荷が下りてほっと一息つけるので…

中森明菜「あなたのポートレート」

中森明菜、ファースト・アルバム『序章<プロローグ>』の一曲目。すっばらしい曲です。 今聴いても、なんでこれがシングルにならなかったんだろう、と思うほどのクオリティの高さ。LPは実家の押入れの中で眠っていて、詞・曲が誰なのかいま確認できないのが…

岩崎宏美「パピヨン」

岩崎宏美さんの三枚組のシングル集を買ったとき、僕は大きな勘違いをしていました。コンプリート・シングルズ、ということは「パピヨン」が聴けるのだとばかり思っていましたが、入っていません。そのシングル集はシングルA面だけを集めたもので、「ファンタ…