俺にはブルーズを歌う権利なんかない

どこにも所属を持たず仕事/勉強/読書を続けています。2008年、音楽についてメモ代わりに書くためにこのブログを始めました。

太田裕美「雨だれ」

10月も下旬にさしかかり、11月が目の前…

以前は11月という冬の始まりの月が嫌いでしたが、今の職場に来ると、忙しい夏から秋にかけての仕事が終わって自分の時間ができ始めるのが、10月終わりから11月くらい。肩の荷が下りてほっと一息つけるので、この季節がわりと好きになりました。で、この季節になると、こんなのが聴きたくなるんですね。

詞:松本隆 曲:筒美京平 編曲:萩田光雄 「雨だれ」

1974年11月1日発売。木枯らしに枯葉が舞う、まさにこの季節の曲です。ひとり雨だれの音を聴いているのが無性に寂しくて、あなたを呼び出してしまった、という詞です。呼び出せば来てくれるぐらいには仲のいい異性がいるなんて、今考えるとやっぱりこれも、都会の高校生、ひょっとしたら大学生ぐらいの男女交際の感覚ですな。で、この冬の始まりの、澄みきった清らかな空気の感覚。恋の始まりを歌っても暑苦しくならない、この<清潔感>が太田裕美さんの持ち味といえます。「寂しがりやどうしそっと寄り添い 感じあうのよ熱い恋の芽生え」。いえ、「熱」くはないですよ。どこかでコーヒー飲んで、じゃあまた…という感じがするなあ。

太田裕美さん。もう当然50歳を過ぎておられますが、童顔、天真爛漫、舌足らず…はっきり言って理想っすね、ワタクシめの。いつまでもあどけないあなたでいてください。