俺にはブルーズを歌う権利なんかない

どこにも所属を持たず仕事/勉強/読書を続けています。2008年、音楽についてメモ代わりに書くためにこのブログを始めました。

2016-04-01から1ヶ月間の記事一覧

勇者指令ダグオン

「いいか、君たち。これからの人生のどこかでかならず苦難が振り掛かってくる。そうしたら、『へへっ、面白くなってきやがった』というぐらいの気持ちで 、堂々とそれに立ち向かっていきなさい」[…] 努力論 決定版 (中公文庫) 作者: 斎藤兆史 出版社/メー…

黒の舟歌

ヘブライ聖書は「嫉妬深い」神について語っている。むろん、英語のジェラスという形容詞は、ヘブライ語に含まれる多義的な含蓄を伝えることはないだろう。モーセの書や詩編には、神が自分よりも格の低い、自分が征服した古い神々に嫉妬することを示す暗示が…

I'm not my brother's keeper

どんな神話、どんな文化的元型でも、自分では理解できないまま恣意的に不利な立場に立たされるカイン的人物が登場する場合、その人物は必ずアベル的人物を探し当てるものである。 私の書かなかった本 作者: ジョージ・スタイナー,伊藤誓,磯山甚一,大島由紀夫…

君に捧げるほろ苦いブルース

もしダンテが隣人であるとき、哲学的野心を抱く抒情詩人であるとは、いったいどんなことだろうか。シェイクスピアが昼食をとる姿を横目に見ながらその同時代の戯曲作者であることは。「誰か他人がゲーテであったら、私は一体どうしたらいいか」とゲーテは自…

The Groove Merchant

口が渇くと妬みの味がする[…] 私の書かなかった本 作者: ジョージ・スタイナー,伊藤誓,磯山甚一,大島由紀夫 出版社/メーカー: みすず書房 発売日: 2009/09/19 メディア: 単行本 購入: 1人 クリック: 5回 この商品を含むブログ (3件) を見る 図書館から借り…

難読の地名というのはどこにでもあって、具体的な名は挙げずにおくが、ネットがあるおかげで、その地名は東京の地下鉄駅名であることがわかった。ついでに地図を表示し、むかし仕事で頻繁に上京していたころなじみだった土地との位置関係を見てみる。ははあ…

UGETSU

自宅を(もしくは自宅「が」)ジャズ喫茶化している人は多いだろう。 難しいことではなく、CDないしアナログ盤と、コーヒーないしビールなどの飲み物と、そこそこの落ち着いた雰囲気さえあれば、そこが「自宅ジャズ」の場となる。オーディオはいいに越したこ…

リンゴの木の下で

「リンゴの木の下で (歌詞付)」 covered by よすけ BSで周防正行監督の『シコふんじゃった』を放送していたので観るともなしに観ていたが、柄本明が演ずるフランス文学の教師の研究室が木造の建物の中にあるのがずいぶん面白かった。ぼくは東京の大学で学…

レッツゴーヤング

レッツゴーヤング オープニング⑥ Television has embraced Japlish with enthusiasm. One nightly baseball programme is called Ekusaito Naita(Excite Niter). Another popular programme of songs is called Reffsu Go Yangu(Let's Go Young). The Story …

白夜の世代

ドイツという現実をフランス側が認めようとしていないことは明白だ。すでにしばらく前から、私はフランソワ・オランドのことを「ドイツ副首相オランド」と呼んでいる。さらに今後は、むしろ単に「ドイツ首相府広報局長」と見なしてもいいくらいだ。 「ドイツ…

Hawaii Five O

Hawaii Five-O (IN STEREO) by The Ventures このヴァージョンがベンチャーズのものだと知ったのはずいぶん後のことなんだけれど、曲自体は平成元年の三月ごろから知っていた。二度目の大学受験で、ホテル代ももったいないから、今ではそういうことはできな…

Woodland Rock

The wind is the thing that Makes the body swing, it Brings you up, twists you down And treats you like a king Bolan Boogie アーティスト: T. Rex 出版社/メーカー: Polygram UK 発売日: 2000/05/09 メディア: CD この商品を含むブログを見る ボラン…

酔っぱらっちゃった

内海美幸 『酔っぱらっちゃった』 イデオロギーの側面から見ると、ロシア脅威論はまずスケープゴート探しのように、もっといえば、西側で最小限の一体感を保つために必要なでっち上げのように見える。EUはもともと、ソ連に対抗して生まれた。ロシアというラ…

銀の指環

銀の指環 ( ロウィナ・コルテス ) / with 桃印音符隊 .wmv 今日明け方、早起きして、寝室の家具の配置を変える。タンス二つを、部屋のまんなかに倒れてこないように、部屋のふた角に向い合せに配置。そのまんなかの壁にカラーボックスなど。さらに、アマゾン…

はぐれそうな天使

はぐれそうな天使/来生たかお 早朝からラジオを聴くが、地震災害のひどさに改めて驚く。NHK-FMは基本的に編成を変えずに放送されているが、ほぼどの番組も、緊急地震速報で中断が入る。 『アニソン・アカデミー』もそう。「残酷な天使のテーゼ」が流れてい…

星降る街角

星降る街角 敏いとうとハッピー&ブルー 高校を卒業して、もう何回目の春なのか。すぐに就職したやつ、専門学校へ行ったやつらは、早々にこうした、日本式ナイトライフのBGMに親しんでいっただろう。北海道の、地方都市のスナックのあちこちで、歌われていた…

コード構成音で構築するアドリブ・ソロ

『ブルース・ギタリストのためのコード構成音で構築するアドリブ・ソロ』/ 岩下潤 Digest 手もとのメモを見ると、2月18日に『TIME』を読んで以来、ずっとそっちは放っておいて、本ばかり読んでいた。で、5号くらい溜まってしまい、それをせっせとやっつ…

魔法の鏡~床屋政談肯定論の試み

魔法の鏡・・・早乙女 愛 床屋政談肯定論の試み、というのをずっと考えていて、でもまとまった結論はとくにないので、どうしようかと思いつつ、書くだけ書いてみよう。 理容業者にはまことに失礼な表現だが、低級な政治談議のことを床屋政談とか床屋談義と呼…

新日本紀行テーマ曲

去年秋、通販で買ったジャケットがあんまり質も見た目もよくなかった話は前に書いたと思うけど、ふだん買い物や散歩に行くときなどは、がまんしてそれを着ている。見た目がよくないのは、ぼくの場合は何を着てもそうだし、雪やみぞれの日も、これなら濡れて…

北鎌倉駅(晩春 1949)

先日、小津安二郎の『晩春』をBSで放映するというので録画しておいた。で、昨日観た。 妻に先立たれた父と、婚期を過ぎようとしている娘。見始めてすぐ、またこのパターンか、と、驚くというよりなんというか感心してしまって、これはもうゲラゲラ笑いながら…

Debussy for Babies

受験生のみなさんも、けっして絶望しないで、大学に来てください。きっと、RCサクセションの「ぼくの好きな先生」みたいな変な大人の先生たちが、どこの大学でもまだ一人や二人は残っているはずだ。 文系学部解体 (角川新書) 作者: 室井尚 出版社/メーカー: …

蜘蛛の糸~経歴詐称について思う二、三の事柄

蜘蛛の糸(筋肉少女帯)カバー けっしてTV 中心の生活はしていないつもり…いや、べつにTV中心の生活をしていたって悪くはないのだが。 有名なコメンテーターの学歴詐称のニュースは、もう古いのか。あれは『太陽がいっぱい』だ、いやそうじゃなく『華麗なる…

Pop Muzik

M - Pop Muzik 1979 「M」ことロビン・スコットの「ポップ・ミューヂック」。シングル盤も持っているが、今日、ふるもの屋に行ったら300円ちょっとでLPが置いてあったので、買ってきた。 「タイム・スリップ」というのはSF・幻想文学の中でしかありえない…

Million Scarlet Roses

だが、よく考えてみれば、大学に来なければ研究ができない人たちとは違って、我々人文系の教員は大学を辞めても別に研究自体は続けられるのだ。大学にいたほうがもちろん圧倒的に有利ではあるが、大学を離れて絶対にできないというものではない。 文系学部解…

ギター・ソロ

国家権力が押し付ける「目標」を六年で達成することにのみ各大学を追い込む独立法人化以降の大学政策は、全体主義以外の何ものでもなく、実際に国立大学はそれ以来すっかり「ソビエト化」されてしまっていると言っても決して過言ではない。 文系学部解体 (角…

『売られた花嫁』序曲

♪スメタナ: 歌劇「売られた花嫁」序曲 / イシュトヴァン・ケルテス指揮イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団 札幌へ行ってきてやはりよかったことのひとつは、北24条から東に行ったところにある古本屋さんへ行けたこと。そこで買ったスメタナ『売られた…

My Heart Stood Still

My Heart Stood Still - Bud Powell Trio 下調べのたぐいはきりがないので、四月一日未明から、報告原稿を書き始めた。 発表会はまだずっと先だけれど、数か月など、なまけていたらあっという間に過ぎてしまう。去年ほど根を詰めることはできないが、とりあ…

Just the Two of Us

雪がとけ、アスファルトや土の地面が見えるようになり、雨が降る日もあるけれど、ほこりっぽい。最低気温は零下になったりならなかったりで、一か月くらいで遅い桜前線がやってくる。北海道のこの時期。なんか安堵感があって、いい。 もうビールは飲まなくな…

女学生

年度替わり。いたるところで新しい生活が始まるこの日。 ふと、先日、ひさびさに岡田奈々「女学生」を聴く。岡田奈々といえば、「青春の坂道」より、ぼくとしてはこちらを推す。 岡田奈々。それは「岡田奈々には女子校の制服を着て、いつまでも若く目もと涼…