俺にはブルーズを歌う権利なんかない

どこにも所属を持たず仕事/勉強/読書を続けています。2008年、音楽についてメモ代わりに書くためにこのブログを始めました。

2008-11-01から1ヶ月間の記事一覧

森川美穂「教室」

大学院に入ったとき、後輩の学部生が「学生新聞の仕事で森川美穂にインタビューしたことがある」と言うのを聞いて、へえ、とびっくり。当時すでに、彼女は学園祭の女王の異名をとる実力派ヴォーカリストだったようです。でも僕は、そんな風に本格的アーティ…

アート・アンサンブル・オブ・シカゴ『アーバン・ブッシュメン』

昨日、タモリさんの「ソバヤ」を聴いてるうちに、これが聴きたくなりました。アート・アンサンブル・オブ・シカゴ『アーバン・ブッシュメン』(1980年)。 アフロ的なフリージャズというと、僕の世代はこれですね。アルバムは持ってなかったけど、ジャズ喫茶…

タモリ「ソバヤ」

昨日、中島みゆきさんの「蕎麦屋」について書いたら、無性に蕎麦が食べたくなりました。冷たい蕎麦も大好きなんですが、この時期になるとやっぱりあたたかい蕎麦が食べたくなりますね。別においしい店に食べに行かなくても、ご飯のおかずがないときなんか食…

中島みゆき「蕎麦屋」

ああ、こりゃあいい曲だ… 70年代終わり~80年代をニュー・ウェーヴの大波に洗われた僕の教養には、大きな欠落がたくさんあります。そのひとつが中島みゆきさん。『親愛なる者へ』『生きていてもいいですか』『臨月』などのアルバム収録の<いい曲>の数々、僕…

ローリー・アンダーソン「オー・スーパーマン」

岡崎京子さんの『東京ガールズブラボー』を読み終えて、たくさんの80年代のアーティストたちの名を思い出しました。ほんっと、忘れてたーって名前もありますね。ローリー・アンダーソンもその一人。 80年代の初めに文化放送で『ミスDJリクエストパレード』(…

ひきつづき岡崎京子『東京ガールズブラボー』

そんであたしは高校卒業するまでに 6回家出して6回ともつれもどされた その間にYMOは散開しディズニーランドは千葉にできて ローリーアンダーソンがやってきて 松田聖子がケッコンした ビックリハウスが休刊して「アキラ」が始まった 何となく「どんどん終…

ひきつづき岡崎京子『東京ガールズブラボー』

というわけで、印象に残る場面だけ拾っていっても3,4回では書ききれないぐらいあります、『東京ガールズブラボー』。今回書かなければと思うのは、ガールズのほうではなくて、ニュー・ウェーヴ少年のほうです。この作品には、サカエちゃんに恋をする犬山…

ひきつづき岡崎京子『東京ガールズブラボー』

昨日に引き続き『東京ガールズブラボー』の話です。 お使いに出たまま近田春夫&ビブラトーンズのライヴに行ってしまったサカエちゃん、お母さんから外出禁止とお小遣い停止の「処分」を食らいます。せっかく憧れの東京に出てきたのに、学校はつまらないし、…

岡崎京子『東京ガールズブラボー』

先月、となりまちの若者向け書店で、岡崎京子さんの単行本を何冊か買いました。 80年代の中頃、柄にもない会社員だったころ、近所の酒屋さんの雑誌スタンドで『コミック・ハンバーガー』という不思議なマンガ誌を見つけました。知らない漫画家さんの作品ばか…

ペンギン・カフェ・オーケストラ「ウォーク・ドント・ラン」

ああダメだダメだ。なんか神経が張ってる。リラックスしなければ。仕事はきちんとこなしてるんだから、あとはゆるくゆるく、体を休めないと。 そんなときに何を聴けばいいか。これなんかどうですか。ペンギン・カフェ・オーケストラ「ウォーク・ドント・ラン…

中島みゆき「狼になりたい」

中島みゆきさんのコアなリスナーの皆さん、すみません。僕、よく理解できないまんま、この曲を語ろうとしてます。 大ヒットじゃない曲とか、LPに入ってた曲とか、僕、そんなに知らないんですよ。でもみゆきさんの主要曲って、たとえばラジオの深夜放送から、…

頭脳警察「ふざけるんじゃねえよ」

ずいぶん以前ですけど、友達に「若い人に外国語を教える仕事がつらい」と愚痴をこぼしたことがありました。もう10年以上前かなあ。詳しい話は忘れちゃったんですが、そのとき友達は「教える仕事は闘いだ。楽なものではないに決まっている。オレなんか授業…

iPodのない出張

わ~ん、iPodShuffleがこわれちゃいました。 あんまり使ってなかったんですよ。前にも書きましたけど、出張に行くとき、ポッドキャストをいくつも入れておくと移動時に退屈しない、というのを何かで読んで、それで買ったのです。久々に出張で、どこにあるか…

ザ・ゴールデン・カップス「本牧ブルース」

デイヴ平尾さんが亡くなりました。享年63歳。ザ・ゴールデン・カップスのヴォーカル。 以前書いた近田春夫さんの80年代初めの『パック・イン・ミュージック』のGS特集。ワイルドワンズの加瀬さん、植田さん、ジャガーズの盛田さん、宮崎さん、岡本さん…

甲斐バンド「きんぽうげ」

今日はですね、元気がないんです僕。理由は以下の通り。 iTunesStoreであとは何が買えそうか、といったようなことを、仕事の合い間にちらちら考えていたのです。あれはレーベルの関係で売ってない、あれは試したけどダメだった、あ、そうだ、あれを検索して…

甲斐バンド「かりそめのスイング」

自分は株なんかやってないからいいや、とかそういう次元じゃないみたいですね、金融危機。先日、法事の席で、親戚の親戚に当たる人が、経費節減のため、会社が事務所を引っ越すと言ってました。いわく、来年はもっともっと不景気になりますよ。 寒くなってき…

ミリアム・マケバ「パタパタ」

ミリアム・マケバが亡くなりました。南アフリカ共和国の女性シンガー、というか、「ワールド・ミュージック」という言葉が確立するずっと以前からアフリカを代表するアーティストだった感があります。イタリアでのコンサートの後倒れ、小さなクリニックのよ…

ウルフルズ「大阪ストラット」

大瀧詠一さんの「福生ストラット」をウルフルズがカバーしたというのはなんとなく知ってはいたんですが、先月でしたか、古本と中古CDのお店に入ったとき流れていて、初めて終わりからおしまいまで聴きました。 僕は関西とは関係ありませんし、「ガッツだぜ…

チューリップ「博多っ子純情」

どこか知らない遠い街へ行きたくなったときは、博多へ行くといいよ。そんな歌です。1977年、チューリップの「博多っ子純情」。 福岡出身のバンド、チューリップが故郷を歌った歌です。長谷川法世さんの劇画『博多っ子純情』にインスパイアされてできた曲なん…

伊藤咲子「青い麦」

阿久悠作詞 三木たかし作・編曲 伊藤咲子「青い麦」 どなたでしたかね、この曲の「満洲っぽさ」を強調されていた批評家のかたは。「らんらんらんらららら~ららららんらんら~らららら~」というコーラス。レトロっぽさを濃厚にたたえたリズム。鳴り響くアコ…

ケメ「僕はダメな人間」

今朝、定食屋さんで例によってしょうが焼き定食を注文して新聞を読んでいたら、おやまあ、仕事関係で少し知ってる人が、さる文学賞の佳作に入選との報道。 賞ってのも不思議なもんでして。あれはもらう機会が稀だから価値がある、もらう人が少ないのが普通、…

りりィ「私は泣いています」

1974年。鮮烈なヒットでした。りりィ「私は泣いています」。 りりィさんはとにかくあの美貌にあのハスキー・ヴォイスという落差が良かったですね。しかも弾いてる楽器がベース。ちょうど同じ頃、イギリスのロック・クィーン、スージー・クアトロがやはりベー…

小坂恭子「思い出まくら」

当時はフォーク/ニューミュージックというくくりで語られていたけれど、今となっては70年代の新種の歌謡曲ととらえたほうがすっきりする、そんな楽曲ってありますよね。丸山圭子「どうぞこのまま」がそうでした。庄野真代「飛んでイスタンブール」がそうで…