2017-06-01から1ヶ月間の記事一覧
第35回すみだ錦糸町河内音頭大盆踊り 2016年 堺家小利貴丸 Kawachi Ondo (bon odori) in Kinshicho, Tokyo 今日、午後の時間、老母がワイドショーを観ていた。有名なキャスターが、歌舞伎評論家の何とかさんと中継でつながって熱く語っていた。曰く、歌舞伎…
老母が畑をやっているが、うちは農家ではない。経済合理性から言えば、畑をやる手間はたいへんで、野菜など、買った方が安いという主張はある程度うなずける。というか、ぼく自身も、なぜ老母がしんどい身体に鞭打って今でも決して狭くない畑をやっているの…
「一雄は強い子ですね」 「はい」 と私はしっかり云った。 「苦しいことにも泣かない子ですね」 「はい」 と私は重ねて云った。 「私は、いつまでもあなたのお母さんにちがいないけれど、もう母さんと呼べなくなるかもしれませんよ」 声がつまって答えられな…
例えば、「トッポい」「イカレる」「ラリる」……といった表現を説明してやらなければいけないのだ。それも手紙で、それも日本人に対して。まあ、それだけだったらまだ何とかなる。日本人に対して、「潜水艦」が学生言葉で「学業不良」を意味し、「赤点」と同…
もう何度となく考えたことだが、文学の場合、人間の内面の世界については、どんなにリアルなものであっても、近似的にしか現実には対応できないものだ。ぼくはなんとか思い出そうとしていた。いったい世の中の文学作品で、今のぼくの状況や、それに似た状況…
May tries to soldier on, find allies 『ジャパン・タイムズ・オン・サンデー』6月11日号、一面がこれ。soldier onは carry on doggedly, persevere≒「頑張る」。英国の総選挙でテリーザ・メイの保守党が過半数割れ、政権運営が難しくなったことはTVで…
ウィントは次のように書いている。「モレッリの著作は、芸術についての当時の他の出版物とはまったく異った外観を示していた。その本のあいだには、指とか、耳とかの挿絵が撒き散らされていたからである。それらは、個性的特徴を示す注意深い記録であって、…
Dolly Parton: "Coat of Many Colors" - The Voice 2015 高校のころ、いわゆる汽車通だった。 帰りの汽車に一時期、同年輩だけれど高校生じゃないあんちゃんが乗ってきて、途中駅で降りていたことあった。たぶん、中学を出てすぐどこかで働いていた人だろう…
一八七四年から一八七六年にかけて、『造形美術雑誌』にイタリア絵画に関する一連の論文が掲載された。その作者は無名のロシア人研究者イワン・レルモリエフだった。そしてドイツ語への訳者もやはり無名のヨハネス・シュヴァルツェという人物だった。その一…
jimmy smith root down ピーター・バラカン氏の『ウィークエンド・サンシャイン』で、これ。 リクエストした人の話もよかったなあ。いろいろあって血迷って、大切にしている貴重なCDを大量に中古CD店の買取査定に出したところ、査定に五日かかると言われ…
そのロシア語の本はまるで学術書そのものの体裁をしてわれわれのもとへやってきた。何人ものロシア文学の専門家の研究室の書棚に、今もちゃっかり研究書のような顔をして鎮座していると思う。 しかし一方では、ロシア・ファンタスチカ研究者の宮風耕治さんが…
Nagasaki is something of an outlier in Japanese history. While the country closed itself off from external influence between the 1630s and 1853, this Western port remained partially exmpt, a crack through which people, ideas and products c…
しかし、革命が停滞し、人々が生に対する柔軟な姿勢を失い弾力性を欠いた秩序の世界にへばりつこうとする場合、祝祭的世界は理解不可能なものとなる。本来祝祭の代名詞であるはずの創造的芸術が、「革命」に対立するものとして告発されるのはこのような時で…
では文化はどのように創建されるのだろうか。仮に法や秩序のないところで個としての人間同士が対峙する場面を想像してみよう。人間にとって他者は自己確証の手段であり、互いに自分が主人公となり、相手を奴隷とすべく闘争が繰り広げられるだろう。こうした…
chcanery ▶noun [mass noun]the use of deception or subterfuge to achieve one's purpose: Oxford Dictionary of English 作者: Angus Stevenson 出版社/メーカー: Oxford University Press, USA 発売日: 2010/08/01 メディア: ハードカバー 購入: 1人 ク…
モスクワのフランス大使館の前に汚い扉がついた倉庫のような建物があります。その扉をノックすると、中から監視カメラで見られて、特別に予約した人間だけが入れる。モスクワ健康センターという名称ですが、実際はブレジネフ時代から続いている長寿研究所で…
たとえば、深夜の番組でアイドルに対し精神分析などと称したことをやっているが、あれは単なる性格判断にすぎない。「そう、そうなの、当たってるーっ! 先生、どうして私のことわかるんですか?」などというのは精神分析ではない。むしろ患者が「知らない」…
[…]けれども段々聞いてみると、その時に条約を結ぶというがために、長崎の通詞の森山多吉郎という人が、江戸に来て幕府の御用を勤めている。その人が英語を知っているという噂を聞き出したから、ソコで森山の家に行って習いましょうとこう思うて、その森山と…
力学上の法則に、その発見者の名を冠してニュートンの法則とよばれているものがある。経済学においても、その原理・法則の発見・創唱者に敬意を表すべく、その人物の名前をつけてよぶことがある。家計が貧しければ貧しいほど、その家計の総支出のより多くの…