俺にはブルーズを歌う権利なんかない

どこにも所属を持たず仕事/勉強/読書を続けています。2008年、音楽についてメモ代わりに書くためにこのブログを始めました。

2016-05-01から1ヶ月間の記事一覧

あなたもスターになれる

結局、人は自分の身近にいて、よく知っており好感を持った相手にしか、手を差し伸べてはくれない。 資格を取ると貧乏になります (新潮新書) 作者: 佐藤留美 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2014/02/15 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (9件) を見る…

優雅な幽霊のラグ

ヌーベルバーグの旗手として知られるフランスの映画監督ジャン=リュック・ゴダール曰く「映画は一五分だけ見ればわかる」そうです。実際、ゴダールは冒頭の一五分を見ると、映画館を出て次の映画を見にいったといいます。 なぜ本屋に行くとアイデアが生まれ…

Don't Take Your Time

根室の訪問は印象的であった。いまや市の経済にとって、ロシア人の来訪と四島、サハリンなどとの交流は不可欠の要素となっていた。私は返還運動の関係者の案内で、ロシア人がしばしば買い物をする電気製品の店を訪れた。各製品には、日本語といっしょにロシ…

East 19th Street

山内 […]私は、北大露文科のある教授が李恢成氏と高校の同窓だったので、大学院時代から 李恢成氏の作品を読みました。北海道弁と朝鮮韓国語の言い回しが混淆した不思議な会話文を思い出します。こういう、まさに複合的な「北方の民族」の存在に目を向ける…

Third Wind

[…]この「認知のシステムの歪み」の一つに、「自分で実現してしまう否定的予言」というのがある。「きっとうまくいかないよ」と予言し、それによって自分の行動や考え方に制約を加えて、結局、失敗に終わるというものだ。これは、明らかに、みずから進んで…

All the Things You Are in C#

こういうこともあった。語学研修の説明会で、アメリカから来た担当者に対して「何か資格が取れますか?」と質問をした学生がいた。アメリカ人担当者は困惑したように、「資格って、たとえばどういうことですか?」と質問をした。学生は「コンピューターでも…

It's a Lovely Day Today

1998年の宇多田ヒカル (新潮新書) 作者: 宇野維正 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2016/01/15 メディア: 新書 この商品を含むブログ (11件) を見る 「夕張問題」 (祥伝社新書) 作者: 鷲田小彌太 出版社/メーカー: 祥伝社 発売日: 2007/04 メディア: 新書 …

いとこ同士

新しい職場では未体験の業務内容を含んでいるものである。確かに、「最初は不慣れで当たり前であり、仕事に取り組んでいれば、そのうち少しずつできるようになっていく」ことは正論だが、それは自分の適応能力(学習能力)に肯定的な気持ちを抱けるだけの経…

ワルツ 第7番 嬰ハ短調

ショパン/3つのワルツ 第7番 嬰ハ短調,Op.64/演奏:中川京子 萩原朔太郎や吉田一穂の詩集を街の古本屋で見つけては読み漁っていたのは、高校二年級のことだったと思う。それ以前の私は物理学者か数学者になるつもりで、そのためには高等数学の問題を一日百…

織江の歌

私は、二十年以上、資格予備校で「憲法」や「政治学」を教えたり、大学で、「日本現代文化論」といった科目の講師をやったりしてきました。 右翼と左翼 (幻冬舎新書) 作者: 浅羽通明 出版社/メーカー: 幻冬舎 発売日: 2006/11 メディア: 新書 購入: 7人 クリ…

サマータイム

ΣΠΕΥΔΕ ΒΡΑΔΕΟΣ 古典ギリシア語のしくみ (言葉のしくみ) 作者: 植田かおり 出版社/メーカー: 白水社 発売日: 2014/07/11 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログを見る 「スペウデ・ブラデオス」、「ゆっくり急げ」。 おととしの夏、勉強に…

お菓子と娘

それに呼応するかのように、現在では「人生は短いのだからできるだけ楽しまなくては損だ」というようなことが、老若男女を問わず公然といわれるようになった。他者危害の原則(自己決定権)と欲望自由主義とが提携したのである。もちろんわたしはそのことを…

遥かな友に

Nijinsky had now been eight years at the ballet school and was a senior student.He was still as quiet and self-effacing as ever, still slow at book-learning, still happiest in class. Music attracted him far more than literature, but someti…

絹の靴下

Both Stravinsky and Diaghilev had known in Petersburg the Butter Week fairs which preceded Lent< when temporary wooden theaters, switchbacks and carrousels appeared in the Square of the Winter Palace. They also remembered the Russian equiv…

別れても好きな人

一冊の本とともに真に発火したのは「自分」じしんであった。わたしの関係のとりかたはなぜひとを不愉快にさせるのだろうか(と思われた)。それに較べてなぜかれらはああも気軽に関係を運んでいけるのだろうか。だがそれにしても、あいつらのバカ面はどうだ…

男の背中

…総じて学力の高い学生は、言葉を比較的自然に語り出すが、学力の低い学生は口をつぐむ。言葉を発することを警戒している。 私の経験であるが、東大や慶応で学生たちに向かって「お前たちアホじゃないか」と言っても、どっと笑うだけ。「きみたちのあまりの…

Sad Song

わたしたちはたしかに「ひとり」であることを惧れている。関係の外にあることを惧れ、関係からはじかれることを惧れ、なおかつ関係のなかにあって孤立する(浮きあがる)ことを惧れている。「仲間はずれ」になることは最大の恐怖であり、そのせいかだれもか…

夢であいましょう

しかしそれにしてもテレビっ子なんですね自分。でもテレビも時にはものを教えてくれますよ。 BSなんかでは、ぶっつけ本番の旅番組なんてよくやっていますよね。タレントさんなどが旅人になって、バスを乗り継いだり、宿泊の交渉をしたりするやつ。いつか、そ…

WHat You Won't Do For Love

あえて他人を押しのけようとは思っていない。自分だけがよければ、他人なんかどうなろうとかまわない、とも思っていない。ただできるだけ自由に、楽に、裕福に、なんの不安もなく生きたいと思っているだけである。しかしそのためには、とりあえずそれらの世…

踊り子

─[…]ドイツ人たちはすでにドイツ再統一のために高い代償を払ったと感じているわけで、その彼らが、この上ギリシャやイタリアの赤字まで賄いたくないと思うのは無理もないですよ。 ドイツの一般人を全体として捉えれば、どんなメカニズムが働いて南欧諸国が…

色彩のブルース

文献から引用をするときには、カギカッコの形を「 」から『 』に替えないほうが良いと思います。適当に漢字をひらがなに開いてしまうなどということは絶対にダメで、たった1つの句読点を打ち間違えてもいけません。とにかく引用は正確に行ないましょう。 ち…

Crazy He Calls Me

バラエティタレントの勝俣州和の決めゼリフに「バカといったやつがバカなんだよ!」というのがあって、残念ながらこれは成立しないのだが、俗物を批判するやつもまた俗物だ、というのは立派に成立する。世に思想俗物、文学俗物、評論俗物がいれば、それへの…

らくだ

頭蓋骨の中で桂文楽が語りはじめた。図書館で落語が聴けるとは思わなかったが、快適だ。バイノーラル効果というのだが、ヘッドフォンで聴くと、部屋の空気を震わすスピーカーとちがって、これでも耳の穴の中の耳かき数杯分の空気を振動させるにはちがいない…

Everybody Loves to Cha Cha Cha

ドイツは申し分なくエゴイスティックな戦略で自由貿易に適応しましたよ。国内産業の工場を部分的にユーロ圏の外に移転し、フランス、イタリア、スペインに対して競争的なディスインフレ政策を実施し、それからユーロ圏を丸ごと捕獲した市場のように使って、…

パイノパイノパイ

ドイツとフランスに関する真実は、すべてが異なるということなのです。人口様態も、女性の地位も、家族の相互関係も、産業構造も… しかし、なぜこの多様性を恐れなければならないのでしょうか。受け容れがたいのは、こうした差異が存在しないかのように振る…

I'm A Greedy Man

私は年に3000冊ほど本を買い、毎日たくさんの本を読んでいます。 すぐに稼げる文章術 (幻冬舎新書) 作者: 日垣隆 出版社/メーカー: 幻冬舎 発売日: 2006/11/30 メディア: 新書 購入: 2人 クリック: 130回 この商品を含むブログ (130件) を見る うわあ、…

シンガポールナイト

一般的に言って、一流の人はおおらかで謙虚なものである。けっして細かいことに拘泥することはない。それぞれの道における上達法を聞けば、気軽に教えてくれる。 努力論 決定版 (中公文庫) 作者: 斎藤兆史 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2013/03/23…

レースのカーディガン

防衛反応としてのインヴィディア〔妬み〕のさらに微妙でさらに痛ましい様式が、射程対応型の自己卑下である。栄冠を得たものを褒めちぎるだけではない。自分自身を落伍者の列に並べて位置づける。「私は創造にふさわしくない人間だ。 私は実質上理論的洞察を…