ちあきなおみ「ベッドで煙草を吸わないで」
昨日は丸山圭子さんの「どうぞこのまま」の話でした。あれからCDを探し出して聴いたんですが、あれは、やっぱり歌謡曲として聴くのが正しいアティテュードなんじゃないかなあ、なんて思いました。
で、あの曲は案外これと共通する世界観を歌ってると思うんですね。
オリジナルは1966年の沢たまきさんですが、今僕が聴いてるのは、ちあきなおみさんの紙ジャケ復刻CD『そっとおやすみ』収録のものです。この『そっとおやすみ』が出たのも、奇しくも「どうぞこのまま」とおなじ1976年です。
閨房での喫煙はやめてね、という歌。髪をほどいた首筋に、愛の言葉をささやいてください、という、大人のオンナの哀願が生々しいです。でも、「どうぞこのまま」の「触れ合うことの喜びを あなたのぬくもりに感じて そうして生きているのです」って一節も、これに負けず劣らず生々しいですよ。曲調も、哀愁を帯びたボッサ。いやあ、近いですよ、この2曲。
それにしても『そっとおやすみ』、大変な名盤ですねこれは。聴くほどに味が出てきます。