俺にはブルーズを歌う権利なんかない

どこにも所属を持たず仕事/勉強/読書を続けています。2008年、音楽についてメモ代わりに書くためにこのブログを始めました。

ブラック・キャッツ「悲しきテディ・ボーイ」

原宿のブティックの従業員によって結成されたネオ・ロカビリー・バンド、ブラック・キャッツ。レコード、持ってなかったのに、何でこんなに曲を知ってるんだろう。友達が聴いてたからかな。僕はリーゼントなんてしたことはなくて、坊ちゃん刈りに黒縁眼鏡でしたけど、好きでしたね、このバンド。

今日、CD店で彼らのファースト・アルバム『クリーム・ソーダ・プレゼンツ』(1981年発売)のCDを見つけて購入。確か、何年か前、中古屋で見かけたときは、「今度にしよう」と思ってるうちに、次に行ったときは売り切れていた記憶があります。

何と言っても、メインのヴォーカルの高田誠一さんのしゃくりあげるような歌唱法が印象的。高田さん、亡くなられたんですってね。ショックです。

合いの手の歌声を入れるのがサックスのオットーこと覚田修さん。高田さんのスタイリッシュさに対して、なんとも庶民的なおっさんぽい声で、この対比がまたよかったんですね。

彼らの歌声、このサウンドを聴くと、80年代の初頭の、田舎町の商店街の風景がよみがえります。長い休みに帰省して、床屋さんをしている友達の家に「いるか~?」と訪ねていったら、「これ、ブラック・キャッツっていうんだけど、聴くか」と聴かせてくれました。

なかでも印象的なのが「悲しきテディ・ボーイ」。彼らの歌唱法が個性的過ぎて、何と歌ってるのか細部がわからないのが、かえってかっこよかったですね。内容は、自慢のリーゼントのせいで枕カバーがグリースでべたべたに汚れて、母親に叱られた、というもの。アハハ、最高じゃないですか。

ブラック・キャッツ。愛すべき黒猫たち。いつまでも好きだよ。