俺にはブルーズを歌う権利なんかない

どこにも所属を持たず仕事/勉強/読書を続けています。2008年、音楽についてメモ代わりに書くためにこのブログを始めました。

銀河のアトミック

勤めから帰って来て、ビール飲みながらTV観てます。アハハ、くだらないなあ、でもこれが観られないとなると、ずいぶん寂しいだろうなあ…なんて思いました。

番組のバックでさっきからずっとブロンディ「銀河のアトミック」が使われています。これを聴くと、思い出します。初めて大学に入った年の春。恥ずかしいんですが、友達も出来ず、ひとりで過ごしていました。で、一人暮らしが初めてなもんだから、何でもないことでつまづいてしまうんですね。僕は、学食の食券の買い方がわからず、食堂へ入ってみるものの、何も食べられずに出てきて、ずっとお昼ご飯を食べずにいました。今から考えればなんでもないことなんですけどね。並んでる人に「食券はどこで買うんですか?」とか「買ったらここに並ぶんですか?」とか、一言聞けばすんだと思います。でもそれが出来なかった。入学してからしばらく、キャンパスでおなかをすかせてお昼を過ごしました。そのせいかどうか、五月のゴールデンウィークの最中に体調を崩し、熱を出して入院しました。

結局、数日で退院しましたが、いろいろな人に心配をかけたことを思い出します。そして、退院してすぐ、ちいさなTVを買いました。ないととてもひとりで過ごせない。まだ大学に入りたてて、学生街に行けばジャズ喫茶があるとか、そんなことも知らなかった。TVが観られるというのはありがたいものだなあ…とそのとき痛感しました。

そうそう、ブロンディの話。お昼ご飯をどうやって食べていいかわからなかった時期、授業の空き時間があった日、下宿に帰ってサイダーを飲みながら食パンをかじったことがありました(小さな街で、歩いて15分で帰れた)。そのとき、AMラジオから流れてきた曲がブロンディ「銀河のアトミック」。あのときの心細さ、鮮明に覚えてます。今、iTunesのなかで鳴っています。