あの日にかえりたい
出だしの、乾いたスネアの音。
これが聴きたくて何度CDプレイヤーに載せたでしょう。荒井由美『ユーミン・ブランド』の一曲目、「あの日にかえりたい」。
僕はコアなユーミン・リスナーではありません。持っているアルバムはこれ一枚。そのかわりずいぶん聴きました。CDだからすり切れるはずないんですが、ほんと「すり切れるほど」聴きました。シティ・ポップスの走りみたいに言われるんですが、僕にとっては、この曲、十分ワイルドです。何といっても林立夫のドラム。後半、オカズがどかどかと入るところなんか、ほんと聴いていて高揚します。
これは荒井由美時代に出たいわゆるベストアルバム。でも、はっきりと時代の刻印を帯びた、聴きかえすほどに味の出る名盤。