俺にはブルーズを歌う権利なんかない

どこにも所属を持たず仕事/勉強/読書を続けています。2008年、音楽についてメモ代わりに書くためにこのブログを始めました。

ラモーンズ「シーナはパンク・ロッカー」

ああこりゃ、字が小さくて読めないや…

ブログを書いてて痛感するのですが、僕はほんと、歌謡曲しか聴かなくなってるんですよね。このブログをはじめたときには、ジャズのことも、ブルーズのことも、R&Bのことも、そしてもちろんロックのことも、万遍なくとりあげるつもりでいたんですけどね。

で、ロック聴いてないなあ、聴かなきゃなあ、聴きたいなあ…と思いながらアマゾンのマーケット・プレイスでラモーンズのベスト盤『ラモーンズ・マニア』を注文しました。

選曲は、なかなかいいですよ。「ロックンロール・レディオ」も入ってるし、「電撃バップ」も入っているし、「シーナはパンク・ロッカー」も入っています。全30曲で、これ、じっと部屋に座って聴き通すと、もうお腹いっぱいです。

で、英文の解説がついてるんですが、字が小さくて読めないのね。かろうじて読めるのは─最初の練習でジーン・ヴィンセントエディ・コクランビートルズビーチ・ボーイズキンクス、ストゥージーズ、MC5アリス・クーパー、スレイドといったバンドの曲をやろうとしたのですが、ジョニー・ラモーン曰く、「ちょっとそういう曲はうまく演奏できなかったんで、自分たちで曲を作ってみようと思ったんだ。で、自分たちでも演奏できるように簡単なのを作る必要があったのさ」。で、実際にそうしてみて、その過程でロックンロールというものが「再発明」された、という話。楽器をろくに弾きこなせないあんちゃんたちが、自分たちでもできる音楽を始めた、という典型的なパンクロック創生神話です。

一方では、ああ見えてパンクロックというのは高い演奏力を必要とする音楽だ、という話もありまして、その辺、バンドをやらない僕にはなんとも言えませんが、上に挙がっている、もともと彼らが演奏しようとしたバンド名を見てると、パンクって、60年代のロックの底流を確実に引き継いでると思うんですね。60年代に巨大なロック文化の爆発があって、そのもっとも商業的に成功した部分はハードロックやプログレッシヴ・ロックの名の下に産業としてのロックというジャンルを形成してゆく。その一方で、商業的に成功しなかった群小バンドたちは少数の聴き手を相手に細々と生き延び、「ガレージ・パンク」と総称されるに至る…同じ出発点をもちながら、両者は二極に分解し、やがて前者「産業ロック」に対する否定として後者「パンク・ロック」が文化の水面に浮上してくる…

ちょっとまとめ方が単純すぎますか。このへん、あんまりCD買ってないから、「実証的」に語れないのですよね。少しずつCDを集めながら、いつの日かきちんと語れると良いなと思います。