帰れソレントへ
ボクが国会議事堂の近くで英語講師をしていた時、「知らない英単語があったら、辞書を引いて意味を確認してください」と言ったら、生徒だったエリートサラリーマンたちはこんなことを言っていた。
「自分は速読力をつけるために、一度、目を通したセンテンスは二度読まないようにしているんだ。それに、知らない単語の意味を辞書を引いて調べているヒマがあったら、だいたいでいいから文章の意味を把握して、次のセンテンスに進んだ方がいい」
そんな時、ボクは、お客さんである生徒の機嫌を損ねないように、口では「ああ、そういう方法もありますよね」と言いながら、心の中では「それは、ただ面倒くさいから単語の意味を調べないし、覚えないだけだろう。それじゃあ本当のリーディング力は絶対に身につかないよ」と思ってた。
必ずしも菊池さんのかたを持つわけじゃないけど、これはそうだな、と思いながら読みました。
辞書を引かずに速読してそこそこ理解しているという人、中にはいるんですよ。でも、たんに辞書を引くのが面倒な人が、「速読」の理屈をたてにして安心しきっているというのをやや戯画的に述べているのが、上の一節。
辞書を引いてきちんと意味を取りながら読んでいるうちに、辞書を引かなくてもわかる単語がだんだん増えて、ある時ぐんと読むスピードが上がっていることに気づく、というのが理想じゃないのかな。速読はあくまで結果なのですよ。
研究滞在を終えて、もう切り替えなきゃ、と思いつつ、あと処理のメールやり取りに追われ、それが終わったのが昨日。ようやく緊張が解けて、ほっとして、9時から爆睡してました。今朝のFMラジオの音楽の清新なこと。
大雪山系の紅葉のニュース。ここらも、空気が澄んで気持ちいいよ。ここで暮らすんだ。英語その他を読みながら。