俺にはブルーズを歌う権利なんかない

どこにも所属を持たず仕事/勉強/読書を続けています。2008年、音楽についてメモ代わりに書くためにこのブログを始めました。

沢田聖子「坂道の少女」

玄関から上がって居間へ入ったところにスーツケースを立てかけたままにしてあります。単に置く場所がないからそこに置きっぱなしになっているだけなんですが、旅の装備は一応入ってるし、これをつかんでいつでも海外に行ける…今のところ、そんな予定はもちろんないですが。

10数年前の9月、モスクワから疲れ果てて成田に帰って来て、羽田から地元へ飛び、空港から街までバスに揺られるあいだ、突然この曲が聴きたくなりました。

イルカ作詞・作曲 木田高介編曲 沢田聖子「坂道の少女」

沢田聖子(さわだ しょうこ)さん。今手元にあるのは『1979~1983 BEST SELECTION』という二枚組CDですが、ジャケ写の沢田さん、あどけない、ちょっと不安げな顔をした少女です。「坂道の少女」の主人公の少女のイメージそのまま。この曲、1980年4月のリリース。

赤いクルマを駆る「きれいな女の人」がこの街にやってきて以来、あなたは私のことを忘れてその人に夢中。最近はその人とばかり過ごしているらしい…そんな内容。

追いかけても追いつけない

あなた一人でどこまで行くの?

坂道の途中で私息がとぎれとぎれ

ボーイフレンドが、年上のセクシーでカッコいい女性に夢中になってしまう、という最悪の不運に見舞われた少女。私、ついていけない。息が途切れそう…「坂道の少女」ってそういう意味なんですね。イルカさんの詞が、これはもう女の人にしか書けない詞ですよ。

この曲を聴くと、モスクワから帰ってきたあの日を思い出します。な~んかあん時は、この曲の出だしが頭の中で鳴り響いてました。「としょかん~の、かえりみ~ち、あかいくるまの~まどか~ら~」って。昨夜から聴いてますけど、沢田さんの歌声のいたいけさに、今でも胸がキュン。