人生を語らず~ストーリーとプロットの違いを逆に覚えていた
「ストーリー」と「プロット」は、一般に粗筋というような意味合いで、ほぼ同義に用いられる傾向がある。しかし、ロシア・フォルマリズム[…]から構造主義[…]、物語論[…]へと至る文学研究においては、二つの概念は厳密に区別される。ストーリー[…]とは、出来事を、起こった「時間順」に並べた物語内容である。他方、プロット[…]とは、物語が語られる順に出来事を再編成したものを指す。
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あちゃーとなる一節。あるところに、これと逆のことを書いてしまった。この本は読んでいたはずで、これに当たればカン違いは防げたはずだ。
ストーリーとプロット。この二つは違う、そこまではわかるのだが、どっちがどう、というところで、いつも混乱してしまう。学生時代の記憶をたどっても、どうも判然としないというか、そもそも、一度もこのように明快にわかったことがなかった。注意しよう。他の書物も見てみたいが、こんどの大雪で、書庫は雪かきしないと開けられない。明日行ってみるか。
いや、そもそも逆に教わったような気がして仕方ないのだが。
今日は、英語はどうも読む気がせず、これからすこし読んでもいいが、英語週刊誌90頁をぜんぶ読んでたら、ほかのことは何もできない。また向こう一年これをを読むひまに、古典小説があらかた読めてしまうような気もする。
ちなみに、ロシア・フォルマリズムにしても、構造論(主義、でもいいけど)にしても、定評ある英語の入門書を何度も読む、ということをしないまま来てしまった。エーリヒやスタイナーは、研究室をもらったとき、真っ先に買った。当時アマゾンもない時代、ネット以前のパソコン通信で広島かどこかの洋書店に発注して買ったのが、ついこの間だった気がする。
年末。この20年ばかりが走馬灯のように。
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