踊り子
─[…]ドイツ人たちはすでにドイツ再統一のために高い代償を払ったと感じているわけで、その彼らが、この上ギリシャやイタリアの赤字まで賄いたくないと思うのは無理もないですよ。
ドイツの一般人を全体として捉えれば、どんなメカニズムが働いて南欧諸国が大きな貿易赤字抱えるようになり、その結果として歳出超過予算の状態に陥ったかを彼らが知らなくても、それはまったく責められることではありません。まして、ドイツの輸出の好調さの果実が彼らにはあまり回って行っていないのですから。
「ドイツ帝国」が世界を破滅させる 日本人への警告 (文春新書)
- 作者: エマニュエル・トッド,堀茂樹
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2015/05/20
- メディア: 新書
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この本で過ぎていった今年の四月終わりは、記憶にのこりそうだ。
ドイツ人の不満もまあわかる。ここに難民問題というファクターがさらに加わる。
要再読の一冊。ここには古くなりつつあると再三書いてきたが、そういう点を割り引いても、あんがい読み継がれるかもしれない一冊だ。
これ↓を衝動買いするもIPodが同期しやがらず、持ってこれなかった旅の空。