The Groove Merchant
口が渇くと妬みの味がする[…]
- 作者: ジョージ・スタイナー,伊藤誓,磯山甚一,大島由紀夫
- 出版社/メーカー: みすず書房
- 発売日: 2009/09/19
- メディア: 単行本
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図書館から借りた本を返す期日が迫って、そのまま返しちゃえばいいのだけれど、今日の未明に起き出し、読んでいたら面白くてたまらない。たまらないんだが、「妬みについて」の章は、切実すぎてまともに読めない。気になった個所、拾っとくけど。
口が渇くと妬みの味、って、出典が何かあるんだろうけど、そうかだからかつてはあんなにビールばかり飲んでうめえうめえ言ってたのだな。
大学教員の世界も、基本、妬みの世界だった。学歴、業績、語学力…妬みの原因にならないものは何一つない。
で、妬む者と妬まれる者のあいだには独特の力の場が形成される。そういう場に巻き込まれると、卑屈になって、今思い出してもやりきれなかった。そういう場に働くエネルギーに屈服するのが嫌で、「へびじ!」とか「はげげつ!」とか「弁士注意!」とか意味不明語を連発していた。そうするとほんのいっとき、場が無重力状態になり、気持ちよく酔える、ような気がした。そうして、ころころと笑いころげていた。
完全に昔の話、とも言いきれないところがつらい。酒はもう飲まないんだけれど。
Thad Jones & Mel Lewis - The Groove Merchant (1968)