俺にはブルーズを歌う権利なんかない

どこにも所属を持たず仕事/勉強/読書を続けています。2008年、音楽についてメモ代わりに書くためにこのブログを始めました。

The Groove Merchant

口が渇くと妬みの味がする[…]

 

 

私の書かなかった本

私の書かなかった本

 

  図書館から借りた本を返す期日が迫って、そのまま返しちゃえばいいのだけれど、今日の未明に起き出し、読んでいたら面白くてたまらない。たまらないんだが、「妬みについて」の章は、切実すぎてまともに読めない。気になった個所、拾っとくけど。

 口が渇くと妬みの味、って、出典が何かあるんだろうけど、そうかだからかつてはあんなにビールばかり飲んでうめえうめえ言ってたのだな。

 大学教員の世界も、基本、妬みの世界だった。学歴、業績、語学力…妬みの原因にならないものは何一つない。

 で、妬む者と妬まれる者のあいだには独特の力の場が形成される。そういう場に巻き込まれると、卑屈になって、今思い出してもやりきれなかった。そういう場に働くエネルギーに屈服するのが嫌で、「へびじ!」とか「はげげつ!」とか「弁士注意!」とか意味不明語を連発していた。そうするとほんのいっとき、場が無重力状態になり、気持ちよく酔える、ような気がした。そうして、ころころと笑いころげていた。

 完全に昔の話、とも言いきれないところがつらい。酒はもう飲まないんだけれど。


Thad Jones & Mel Lewis - The Groove Merchant (1968)