さくら貝の歌
"Can a cube tha does not last for any time at all, have a real existence?
The Time Machine (English Edition)
- 作者: H. G.(Herbert George) Wells
- 発売日: 2012/05/17
- メディア: Kindle版
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The Time Machine (English Edition)
- 作者: H. G. Wells
- 出版社/メーカー: Top 100 Classics
- 発売日: 2016/03/07
- メディア: Kindle版
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The Time Machine: By H. G. Wells : Illustrated (English Edition)
- 作者: H. G. Wells
- 出版社/メーカー: Sunshine Classics
- 発売日: 2016/02/02
- メディア: Kindle版
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The Time Machine (Centaur Classics) [The 100 greatest novels of all time - #96]
- 作者: H. G. Wells
- 出版社/メーカー: H. G. Wells
- 発売日: 2016/03/04
- メディア: Kindle版
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時間的にいっときも持続することのない立方体が、はたして存在していると言えるか? 三次元の物体は、第四の次元=時間の次元において持続して、はじめて存在していると言いうるので、その意味であらゆる事物は四次元的な存在なのではないか。そして、ここが肝だが、かつて二次元的に平面上を移動しうるだけだった人間が気球の発明によって高さの次元の移動をするようになったことを考えれば、第四の次元=時間の次元での行き来も、実は可能なのではないのか。この論理。ここから一気に引き込まれる。現実と非現実の境界をするりと抜けて、あっというまにSFの本丸に突入している。
別の本を読んでる予定だったこの頃だが、この程度のみちくさは構わない。邦訳はずいぶん前読んだのだけれど、またぜんぜん側面が見える再読。実は本が出て来なくてkindleで読んでいて、こっちに慣れつつあるかもしれない。
英語だから、邦訳ほどは進度がはかどらない。何パーセント進んだかの表示をしきりにちらちら見る。それにしてもウェルズの英語の読みやすさはどうだ。
ロシア文学の一九世紀は、偉大な小説家をたくさん生んだ世紀。それがやがてチェーホフでいったん打ち止めのような形になる。しかし面白い小説を好んで読むロシアの読書の伝統じたいはそこで途切れたわけではないので、二〇世紀初頭、H・G・ウェルズやジャック・ロンドンの翻訳がさかんに読まれた時期があった。その勉強の一環。これは言い訳ではなく記しておく。