Mo Ti Mo
「ミステリーですか? 勘弁してください、なにも知らないものですから」彼はページをめくった。
「ミステリーじゃありません」ポールがいった。「まったく別の面白い形式の小説ですよ。たぶん、サイエンス・フィクションの分野に入るのかな」
「あら、そうじゃないわ」ベティが異をとなえた。「だって、科学がありませんもの。それに舞台も未来じゃないし。サイエンス・フィクションは未来を扱うものでしょう? とくに、いまよりも科学の進歩した未来を。この本はどっちの条件にも該当しないわ」
「しかしもう一つの現在を扱っているからね。有名なサイエンス・フィクションでそういう種類のものはたくさんあるよ」
- 作者: フィリップ・K・ディック,土井宏明(ポジトロン),浅倉久志
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 1984/07/31
- メディア: 文庫
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The Philip K. Dick Megapack: 15 Classic Science Fiction Stories
- 作者: Philip K. Dick
- 出版社/メーカー: Wildside Press
- 発売日: 2013/04/03
- メディア: Kindle版
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「もしも」をめぐってのにわか勉強、寝不足でくたくたになりながらやってきましたが、そろそろ時間切れでしょうか。「あんたまだ読んでなかったのか」本の最高峰、フィリップ・K ・ディック『高い城の男』はドイツと日本が戦争に勝利した、という反実仮想のなかでさらに、もし英米がドイツ、日本に勝っていたら…という設定の歴史改変小説alternative realityがひそかに読まれている、というひねりがミソ。
「もしも」といえばわらべ「もしも明日が」。しかしあれが流行っていた当時はキング・サニー・アデが日本に紹介されていたころ。たしか「モティモ」という曲がLPに入っていて、それが「もしも」と聞こえたり…などという思い出も。
それにしても、今回は麻雀でいう少牌にしないのがやっとかな。今になって勉強しなければならないことのあまりの多さ。もっと早くから、語学とか、文学とか、独習でいいからやっておけばよかった、などと思う五月の下旬。
King Sunny Ade - Classics Volume 4 (Mo Ti Mo ...