俺にはブルーズを歌う権利なんかない

どこにも所属を持たず仕事/勉強/読書を続けています。2008年、音楽についてメモ代わりに書くためにこのブログを始めました。

Nobody knows you when you're down and out


Bessie Smith (Nobody Knows You When You're ...

 一般的に、落ちぶれた者、貧した者、社会的に尊敬されている職を離れた者に対し、世間は手のひらを返したように冷淡になります。かつてはお金を湯水のごとく使って人にもちやほやされたが、やがて暮らしはガタガタ、今では皆が知らん顔。Nobody knows you when you're down and out.とはそのような状態のこと。かつて憂歌団がファーストアルバムで「ドツボ節」というタイトルでカバーしていました。

 先日行った札幌で、ついふらふらとタワーレコードへ。かつて2フロアあった売り場が1フロアに縮小されたと聞いてましたが、けっこう発見があって、女性ブルーズ集3枚組75曲入りが1000円で売られていて即ゲット。ビリー・ホリデイのようなジャズ歌手からリアル・ブルーズまで、聴きごたえ満点です。もっとも、帰ってきて調べたら、これアマゾンのデジタルミュージックで600円で買えるのですね。あらま。

 でもがっかりしていませんよ。うちのステレオは13年くらい前のもので、ダウンロードしたものをプレイする機能がありません。CDで女性ブルーズ75曲、一気に聞きとおすのは快感です。ちいさなJBLが鳴ること鳴ること。ベッシー・スミスのこの曲も大迫力です。イヤホンなんかでちまちま聴いてられんわ。

 他にチェット・アトキンス、やはりブルーズのオムニバス、それにシェーンベルクグレの歌』。お金を節約したいので買うまい買うまいと思いつつ、合計3400円の出費。ジャズ・ギター10枚組、ジャズ・ピアノ10枚組などはあきらめたけれど、ひさびさにCDをまとめ買いしました。これは、そろそろ音楽的な冬ごもりの準備をしよう…と本能が働いたんだと思います。一冬ブルーズを聴いて過ごしたら、ぼくの音楽の趣味も、いいぐあいに熟するのでは、なんてそんなにうまくも行かないけれどね。

 Nobody knows you when you're down and out.とは人生の一面の真理です。でも萎縮してなんかいられません。面白い研究会があったら、どこへでもどんどん出てゆきたいと思っています。