俺にはブルーズを歌う権利なんかない

どこにも所属を持たず仕事/勉強/読書を続けています。2008年、音楽についてメモ代わりに書くためにこのブログを始めました。

I say a little prayer~いまだにgo get some waterは落ち着かない

 イギリス英語とアメリカ英語の間には文法的な違いも見られる。第4章で触れたが、アメリカ英語では疑問文・否定文を用いる際、Do you have any money? I don't have any money.のように助動詞doを用いるが、イギリス英語では、本動詞がhaveである場合 、Have you any money?のようにdoを用いないことがある(イギリス英語の口語ではhave you got any money?や I haven't got any money. という形が用いられる)。

 in the hospital, the next dayのように場所や時間を表わす表現では、イギリス英語では定冠詞theが省略される傾向がある。一方、come, go, helpの後に動詞が続く場合、アメリカ英語では不定詞を導くtoが省略され、go get some water(水を飲みに行く)という。

 

英語の歴史―過去から未来への物語 (中公新書)

英語の歴史―過去から未来への物語 (中公新書)

 

  これはCNNを観てると、自社CMというか、CNN自体の宣伝を始終やっているのでわかる。リチャード・クエストがHave you got a stimulus package in your back pocket?とどこかの経済閣僚に訊く場面がくりかえし流れて、「景気対策はありますか?」と字幕が出る。

 というか、これは中学三年ぐらいに何かの参考書で読んだ記憶がある。Do you have~のかわりにHave you got~という言い方があること。で、いつだか『コンバット』だか何だかを観てたら、兵士がドイツ語で会話するシーンが流れ、エンピツあるか?と訊ねる場面で字幕にGot a pencil? という一文が流れたので、ああ、あの情報はこれなんだ、とわかったのだった。

 アメリカ英語でのtoの省略は、TOEICにそういう例文がたまに出てきたので知ってはいたが、ぼくなどにはいまだに気持ちが悪いというのか、ひどく落ち着かない気持ちにさせられる。toが抜けてる、としか読めないのだよな。こういう本で教えてもらって、ようやく納得するが、それでもまだ何となく落ち着かない。

 あと、仮定法現在についても記述があって、アメリカ英語のほうにI suggest that he go.という言い方が残っているのに対し、イギリスではI suggest that he should go.

と助動詞を入れるのが普通という。

 この仮定法現在は長い物を読んでいると必ずどこかでお目にかかるが、仮定法現在、という文法用語は忘れていいから、これで「彼は行くべきじゃないかなあ」という意味になる、ということをしっかり知っていればいい。人のことを心配している場合ではないけれど、いまの高校ではあまりくわしく文法をやらないなどと耳にすると、たんに「三単現のsが抜けてる!→英語は文法通りじゃない場合もけっこうある!!」などどあさっての方向にカン違いを悪化させる若い人がいなければいいが…と、いつもそのことが心配だ。

  塾の教師だったのは遠い昔だけれど、当時、正社員だった主任の先生から、こんなことを聞いて知っていた。Do you have a pencil?という疑問文をつくる問題というのは一年生で習う範囲の知識で解ける。これは三年生になってからも模擬テストなどで出てくる。しかし多くの生徒にとっては一年生のとき習ったことはとっくに記憶のかなたで、現在完了の授業でHave you~という疑問文を習ったばかりなので、多くの生徒は正答できない、という話。そこをきちんと整理して教え直すことに学習塾の意義があるとか、そんな話だったかもしれない。上の個所を読むなら、Have you a pencil?もあながち間違いではないのだけれど。

 もう遠い昔だが、あのころを思い出すと、いつもかっこいい音楽が流れていたことを思い出す。


Aretha Franklin - I say a little prayer ( Official song ) HQ version , Photos / Photoshoots