eponymとnamesake~時代はあなたに委ねてる
力学上の法則に、その発見者の名を冠してニュートンの法則とよばれているものがある。経済学においても、その原理・法則の発見・創唱者に敬意を表すべく、その人物の名前をつけてよぶことがある。家計が貧しければ貧しいほど、その家計の総支出のより多くの部分が食費にあてられるという法則を、その発見者の名前をつけて、エンゲルの法則 Engel's lawとよんでいることはあまりにも有名な事実。エポニム eponym という言葉がある。名祖と訳されている。都市名ローマ Rome に対する Romulus のように、国民・土地・建物などの名称の起こりになった人名がこれであって、エンゲルの法則のエンゲルもエポニムの一種といってよい。しかしエンゲルの法則の場合のように、ある人名がスッキリとエポニムになって事が簡単明瞭に運ぶとはかぎらない。真の発見者・創始者が誰なのか、にわかには確定しにくいためである。
エポニムね。eponymousという形容詞がありますよ。
eponymous ▶(of a person) giving their name to something: ■(of a thing) named after a particular person or group:
- 作者: Angus Stevenson
- 出版社/メーカー: Oxford University Press, USA
- 発売日: 2010/08/01
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We recall Goethe writing The Sorrow of Young Werther, which set off a wave of suicides in Europe in imitation of the eponymous hero.
「われわれは『若きウェルテルの悩み』を執筆するゲーテを想起する。あの小説はタイトルのもとになった主人公のまねをする自殺の流行をヨーロッパにひきおこした」と、この用例はちょっと縁起でもなかった。
でね、eponymのほかにnamesakeという似た名詞もあるのねこれが。
namesake ▶noun a person or thing that has the same name as another:
Unlike her Bblical namesake, Maria sees very little evidence of God's grace.
この用法だとeponymと同義(に思える)、でもたんに「名前が同じ」という用法もあるみたいだ。
英語のこともメモして行こう。これから、語彙はどんどん忘れるはずで、それを少しでも食い止めることができたらいい。がんばってようやく現状維持プラスアルファぐらい。
経済学の本としては、上の本はもう古いのかもしれないけれど、重厚な学識を軽妙な筆致で展開してゆく、とても楽しい本だ。姪が持って行かずに置きっぱなしなので、自分で読んでる。出た当時部分的に読んだ記憶があるけれど、歳を食ってから読むと、いっそう面白さがわかる。
もう過去はいいのだ、と言いつつ、今日も思い出を拾っておく↓。二十二年前の、多分今ごろ。
TRF / Overnight Sensation ~時代はあなたに委ねてる~