俺にはブルーズを歌う権利なんかない

どこにも所属を持たず仕事/勉強/読書を続けています。2008年、音楽についてメモ代わりに書くためにこのブログを始めました。

BEGIN Japanology~スペクター氏の語彙増強の努力

 

 新しい電子辞書。やはりうれしくて、大事に使おうと思いつつ、先日まで使っていた壊れかけの辞書のほうからは電池を抜いた。いやなに、血圧計の電池がちょうど切れて、買い置きが見つからないので、そっちを転用したのだ。まあちょうどよかった。

 その先日までの辞書で最後に引いていたのがこのあたり。seraglio 後宮,  bevy 群れ,  gratify 満たす,  fondle 可愛がる,  troth (結婚の)約束,  inamorata 情婦,  unencumbered じゃまのない,  aspersion 中傷,  rankle 苦々しく思わせる,  yore 昔,  drab さえない,  acquiesce しぶしぶ従う,  firmament 天空,  precocious 早熟な,  lodestar 導きの星,  apotheosis 神格化,  effloresce 開花する。

 辞書は引く。引かないと読めない。ただ、引かずに読むことが一切ないかと言えば、一年半前、本州へ飛んだ時、千歳へ向かうJRの中でドイルを読んでいたが、隣は女性で、あまり落ちつきなくチャカチャカとガジェットを操作する気にもなれず、辞書を引かずに読んだ。いったん筋がわかると引かずに読める、というのは一理あるとは思った。小学生が江戸川乱歩を読むということはあると思うが、出てくる語のすべてを理解しているわけではない。

 ただ、それは以前から知ってはいたし、それでも引いた方がいいと思って辞書は引いている。語彙力というのは生き物だから、絶えず補強していないと衰える。高をくくって、分かっているつもりで読んでいて、突然五里霧中になり…というのが一番嫌だ。

 いつも同じこと書いている気はする。今日もその繰り返し。今日はジャパンタイムス日曜版、英語週刊誌、どちらも来ず。明日、同時に届くだろう。ふたつ読んでいると、語彙が微妙に違うのが興味深いが、いつまでもふたつとっているわけにもいかないだろうな。が、どっちを止めるかとなると、これは難しい。

 それと、上に挙げた語彙は、E・H・カーの本。二〇代に『歴史とは何か』を三分の一くらい読んで投げ出したときは、このカーの語彙に負けたという実感があった。電子辞書もなかったころの話。今でも手ごわい。ロシア語屋をやっているのならこんなの必要ない…とは、全然、思えない。

 

The Romantic Exiles

The Romantic Exiles

 

 

 

What Is History

What Is History

 

  これは録画もしたけど、動画があった。バラカン氏もわかるようにしゃべってくれているし、一七分ぐらいに出てくるスペクター氏の語彙の増強の話は、バカにできないというか、見習うべきというか、もっと早く知っていればというか、オレなんかまだまだだ。


BEGIN Japanology Season 5 - Ep18: Japanophiles - Dave Spector