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俺にはブルーズを歌う権利なんかない

どこにも所属を持たず仕事/勉強/読書を続けています。2008年、音楽についてメモ代わりに書くためにこのブログを始めました。

それはぼくじゃない~自主的な冬学期続行中

 当時、弱体化した幕府に勝算がないのは、私も勝氏と同じく知っていた。しかし、士風維持の観点から論じれば、国家存亡の危機が迫っているときは勝算の有無を論じている場合ではない。必ず勝つという戦いに敗れ、負けを覚悟した戦いに勝つ事例も少なくないのである。

 それなのに勝氏は、最初から負けると思い、まだ実際には負けていないのに、自分から主家の大権を投げ捨て、ただ講和を結ぼうと努めたのである。それは兵乱の際に多くの人命や財産を失わせる災禍を軽くしたかもしれないが、立国の要素である瘦我慢の士風を傷つけたという責めは負わなければならない。

 

 ただそうは言っても、勝氏もまた傑出した人物であったことは間違いない。当時、幕府内部の物議を排し、激昂する旗本の武士たちを鎮め、一身を犠牲にして政府を解散し、王政維新の成功を容易にした。これによって多くの人の生命を救い、財産を安全にした功績は少なくない、と言うべきである。

 この点については、私も、勝氏の事業を軽いものとして看過するものではない。しかし疑問に思うのは、勝氏がさきに敵であった者たちと並び立って名誉の地位にいるという事実である。

 

現代語訳 福澤諭吉幕末・維新論集 (ちくま新書)

現代語訳 福澤諭吉幕末・維新論集 (ちくま新書)

 

  

 明治の人たちはえらいなというのは、上のような歯に衣着せぬ勝海舟批判を、福沢が勝自身に送りつけて、「事実誤認はないか」と質す、ということをしているからだ。それに応えて勝は、

[…]毀誉は他人の主張であって、私が関与すべきことではないと思います。他の人へ御示しされても、毛頭異存はありません。

と答えているというから、やっぱりすごい。

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 おととい、干したカレイがうまかった。 

 子供のころから、カレイはどうも苦手で、高いのに、身を少し食べては残して、老母を嘆かせていた。

 数年前ころからか、じょうずな食べ方を急に体得して、残さず食べられるようになった。

 ここ半月くらい急に秋が深まり、その秋のひんやりした空気に半日さらしたカレイは、風味が増して美味だった。身はあっさりしていてなおかつえも言われぬ滋味があり、パリパリの皮がまた香ばしい。で、ノンアル飲料をくいっとやると、ああうまかった、となる。

 ぼくの楽しみってそれくらいだな。一大事業に身を賭すということはもはやない。なるべく長生きして、一冊でも多く原書を読みたい。できればあと数本(本なら一冊)、書いたものがどこかに出ればいい。

 冬学期続行中。午前は頭まわらず、午後、ロシア語の語彙増強、英語基礎訓練(ABC「ジス・ウィーク」と昨夜のCNN「ステート・オヴ・ザ・ユニオン」)。

 ロシア語の新聞の購読継続の案内来る。いつも悩む。そこまで手が回らない。

 そうそう、↓これは、なんとなくいい歌詞だ。


It Ain't Me Babe - Bob Dylan (5/4/65) Bootleg