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俺にはブルーズを歌う権利なんかない

どこにも所属を持たず仕事/勉強/読書を続けています。2008年、音楽についてメモ代わりに書くためにこのブログを始めました。

The Nearness Of You~星くず語学徒の書庫

 その後のガガーリンの人生において、はじめのうちは裏から、のちに友人として、さらには強力な守護者として大きな影響を与えていくことになった、ひとりの人物がいる。宇宙飛行士ではなかったが、若いころからずっと飛行というものを学んできた人物だ。宇宙開発管理において、非常に高い地位にいる影のような存在だった。ソ連宇宙飛行産業の内部関係者の多くは、彼のことを”キング”、”ボスのなかのボス”、あるいは愛情を込めて最初の二つのイニシャルで”S・P"と呼んだ[…]。彼のフルネームが決して公にされなかったのは、当局がこの男を絶対的な国家機密と宣言していたためだ。長年にわたり、新聞やラジオがソ連ロケットの功績を報道する場合も、彼はただ”設計技師長”とだけ呼ばれてきた。

 一九〇七年にウクライナに生まれ、モスクワで教育を受けたセルゲイ・パヴロヴィッチ・コロリョフは、まだロケットエンジン熱が高まる前の一九三〇年に、飛行機設計士としての経歴をスタートさせた。ロケットエンジンを飛行機の有益な動力源としか見なしていなかったが、一九三〇年代後半には、ロケット自体が乗り物として特別な可能性を秘めていることに気づくようになった。

 

ガガーリン ----世界初の宇宙飛行士、伝説の裏側で

ガガーリン ----世界初の宇宙飛行士、伝説の裏側で

 

  翻訳が出ていることを知らず、原書を買うところだった。買ってもいいが、この翻訳も大変良くて、ためになった。

 で、伝説の設計技師長、コロリョフのこと。ずっと機密扱いされてきた人だから、ロシアに携わる研究をしていても、知らない人は多いだろう。ぼくだって知らなかった、数年前まで。

 彼が”キング”と呼ばれていたのはもっともで、「コロリョフ」という姓そのものが、[王様」=「コローリ」という男性名詞から作られた物主形容詞の男性形だ。コロリョフが「キング」呼ばわりされていたのは、そのカリスマ性もさることながら、「山田さん」が「山ちゃん」というあだ名なのと同じくらい自然だったのではないか。

 そのコロリョフ強制収容所送りにするほど、スターリンのテロルというのはひどかった。しかしやがてコロリョフなしでは航空宇宙技術の開発は望めないと踏んだ当局から呼び戻される。そしてスプートニク、ヴォストーク、ヴォスホートなどのプロジェクトを成功させる。本気で人類は月へ行けると信じていた人らしいのも、本書からわかる。

 いろいろ面白かったが、原書も買っておくといいかもしれない。

 

Starman

Starman

 

  そうそう、書庫へ、フーコーの英訳を探しに行ったが、見つからない。たしか持っていたのだ。教室で若い人に見せながら話をした記憶がはっきりとある。代わりにデリダは二冊見つかったが、デリダではなく、フーコー、確かにあったはずなんだが。見つからないとなると、余計読みたい。たしかこれ↓。

 

The Birth of the Clinic: An Archaeology of Medical Perception

The Birth of the Clinic: An Archaeology of Medical Perception

 

 

 ロシア語はこれからやって寝る。書庫で、大学院生の頃つかっていた単語集を見つけ、タイトルを見たら二〇〇〇語となっていた。その二〇〇〇語も、きちんとやったかどうか、パッと開くと分からない語がいくつもあった。院生のころ、たしか研究室で、必死になってこれの暗記をやっていた一時期はあったことはあって、研究室にだべりに来た先生から、「単語集? 著者は誰?」と訊かれて「上智の森先生です」と答えたことをおぼえている。今見ると、ぼろぼろになるまで使い込んだという痕跡はなく、ちょっとがっかりだ。

 

聴いて、話すための ロシア語基本単語2000

聴いて、話すための ロシア語基本単語2000

 

 

 エラ&ルイ、今日は繰り返し聴いている。値千金の一枚。これはさる人にお貸ししたことがあって、「とても素晴らしかったわ」というお礼とともに返ってくることを期待していたのだが、感想を聞くこともなく、CDも戻って来ず、買い直したんだっけ。

  一〇月も中旬へ入ろうかというこの頃。つい先日まで、散歩するとびっしょり汗まみれになるほど暑かった気がする。いつの間にか、そんな季節は終わっていた。が、晩夏と初冬がせめぎ合う、というほど急激でもないな。順序を踏んで秋が来て、今日は部屋で初めてストーブをたいている。

 

Ella & Louis + 5

Ella & Louis + 5

 

 

 

Ella & Louis

Ella & Louis

 

 

 

 


Ella Fitzgerald & Louis Armstrong - The Nearness Of You