俺にはブルーズを歌う権利なんかない

どこにも所属を持たず仕事/勉強/読書を続けています。2008年、音楽についてメモ代わりに書くためにこのブログを始めました。

あきれて物も言えない

 外国語の教師というものは、親切な人が多いのか、どうしても教え過ぎてしまいがちになる。その結果、押しつけがましくなる傾向がある。これは逆効果であり、生徒もウンザリだ。

 その上、外国語の教師は「愛国主義者」というか、専攻言語の話される地域が大好きな人間が多くて、悪いけれどこれまたウンザリさせられる。自分の教えている言語の魅力を語りたくて、これが抑えられない。熱心のあまり饒舌になり、大量の知識を押しつけようと暴走してしまう。授業時間をオーバーしてしまうこともしばしば。これってサイテー。

 

ぼくたちの英語

ぼくたちの英語

 

  これはその通りなんだけどな。自分もまあそうだったからな。

 ただ、《外国語の教師は「愛国主義者」というか、専攻言語の話される地域が大好きな人間が多くて》という部分は、もう少し入り組んでいて、ロシア嫌いのロシア専門家が実はたくさんいる、といったこともよく言われる。

 というか、ロシア語の教師というと、ウオッカ好きなんでしょ、こういう踊り(と言って両手を胸の前に組んで、膝から下を交互に前に出す)も好きなんでしょ、といった、まるで見透かしたようなステレオタイプを押し付けられることも多くて、教師自身もうんざりしているのだ。

 また、本当にロシア文化が好きで、よく理解している方々というのも一定数いるのだが、今度はこちらのほうが、タルコフスキーのことをまるで知らなかったり、と、いろいろうまくいかなかった。

 あとはあれだな、ロシア出張の時、現地の女性と少し話しているだけで、ロシア語ができるなら、なぜ落しに行かないのか、といったたぐいのことをいかにも面白そうに尋ねてくるのは、聞くに堪えないというか、論外だよ。大学の教授にもそういう人が一定数いるというのは、発見と言えば発見だったけれどさ。


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