俺にはブルーズを歌う権利なんかない

どこにも所属を持たず仕事/勉強/読書を続けています。2008年、音楽についてメモ代わりに書くためにこのブログを始めました。

ポーリュシカ・ポーレ

  スピーチで特に注目を浴びたのが、フィラデルフィアのピープルズ・カレッジの学長オリバー・シャット博士だった。博士はかつてエカテリーナ二世の孫にあたるアレクセイ・ボブリンスキー大公家の家庭教師をしていたロシア通である。博士は大公からじかに聞いた話として、南北戦争のとき、ロシアは苦痛に喘ぐ患者に力強い両腕を差し伸べる気持ちで、艦隊を米国の東西海岸に派遣したのだと語った。さらにリンカーン大統領の奴隷解放宣言は、アレクサンドル二世の農奴解放の成功に影響を受けたものであり、ロシアからの直接の強い示唆によって実現されたという秘話を紹介した。

 

  日露戦争当時、アメリカの親露派が集会を開き、気勢を上げた、というくだりで、この一節。拾っておく。一八六一年のロシアの農奴解放令と、一八六三年のアメリカの奴隷解放宣言。高校で世界史を習えば、たいていの人はこの同時性におっとなるはずだ。

 図書館通いが習慣化しているが、五,六冊借りてきて、三冊読めたら上出来だろう。あとはパラパラ見て、さっさと返却し、新しいのを借り、それでも気になる本は再び借りに行く。これの繰り返し。冬じゅう英語を読んでいたので、それを薄めるため、やさしい日本語を浴びるほど読んでいる。


ポーリュシカ・ポーレ 仲雅美 (1971)