俺にはブルーズを歌う権利なんかない

どこにも所属を持たず仕事/勉強/読書を続けています。2008年、音楽についてメモ代わりに書くためにこのブログを始めました。

Darn That Dream


Sarah Vaughan & Count Basie Orchestra - Darn That Dream (Mercury Records 1958)

[…]さんは、ジャズ豊潤の地北海道の地元情報をいつも教えてくださいます[…]

 

聴いたら危険! ジャズ入門 (アスキー新書)

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 ジャズ喫茶って、もう何年も行ってない。

 近くの町に行けば、未知のそういう店が、あることはあるのだ。検索すれば訪問記のたぐいも何件か出てくる。ただ行く機会がないというだけだ。

 行って、あまり不快な目に合うことでもなければ、きっとたまに行くようになって、そのうちおなじみさんになれるだろう。

 でも、喫茶店はもういいや、という気も、強くする。

 喫茶店って、要は店主のいる小さなカフェ。前にも書いたけど、あれはなかなか難しくて、深入りすると駄目で、へたをすると先々の人生の予定がすっかり狂う。コーヒーを飲みながら本を読みたいなら、もっと今ふうの「カフェ」で充分だ。

 で、今日は一日、アナログ盤を鳴らしていた。数千枚もは持っていないが、数十枚(ジャズ以外を入れれば数百枚?)くらいはあるだろう。ちっちゃなJBLが健気に鳴ってくれる。CDの音に飽きたら、これを鳴らして、渇きをいやす。

 札幌の地下鉄南北線北24条の近くに「アイラー」というジャズ喫茶がかつてあったらしくて、そこは行ってみたかった気がするが、どうも70年代の話らしくて、ぼくが札幌にいたのは90年代の前半だから、知っていたとしてもとうてい間に合う話ではない。

 札幌のジャズ喫茶というのは、通い詰めるほど通った記憶はない。有名な店に何回か行ったことがある程度。90年代にははもう、そういう名の通った店には、地下文化の香りはなかったように思う。

 だからよけいに、70年代~80年代札幌のジャズ文化を体験しそこねたのが惜しい気はする。北24条だから、お客には沈鬱な大学生も多かったんじゃないか。親のかたきに会いにくるような顔で通い詰めてくる人たち。ふだんどんなのが鳴っていたんだろう。