家路~アイラーは別に破壊せよとは言ってないんじゃない?
よくわからんのだが。この本、実は未読で、図書館に借りに行こうと思ったのだが、いつも行く図書館の蔵書にはない。
大橋巨泉さんがアルバート・アイラーの登場にショックを受け、こんなものまでさもわかったような顔をして評論家をやっていくことはできない、とジャズ評論家の看板を下ろしてしまった話は有名だ。その意味でこの種のフリージャズが従来の規範や伝統の破壊だったという面は、たしかに強烈にあったんだろう。
でもそんな破壊的かアイラーの音楽って。ぼくもそんなしょっちゅう聴いているわけじゃないが、むしろ牧歌的な明るさや安らぎを感じることが多い。けっして混沌とした音楽じゃない気がする。
「家路」が好きだな。いつだか、半日、これを聴いて寝ころんでいたら、たいそうのんびりした気分になったことがあって、別に破壊的でもないけどなあ。「破壊せよ」って、つまりどういう意味で…と、中上の本をいまさらながら読んでみたくなった。