俺にはブルーズを歌う権利なんかない

どこにも所属を持たず仕事/勉強/読書を続けています。2008年、音楽についてメモ代わりに書くためにこのブログを始めました。

夢であいましょう

 

 しかしそれにしてもテレビっ子なんですね自分。でもテレビも時にはものを教えてくれますよ。

 BSなんかでは、ぶっつけ本番の旅番組なんてよくやっていますよね。タレントさんなどが旅人になって、バスを乗り継いだり、宿泊の交渉をしたりするやつ。いつか、そんな旅番組で、地方に行った俳優さん、泊まる宿がないという事態に遭遇。連れ込み宿みたいなところを見つけるも、撮影交渉は不調、あっちにカラオケボックスがあるからそこにでも泊まりな、という展開になりました。

 そのときのその俳優さんが実によかったですね。「こんなことぐらいで負けてられませんよ」ときっぱりひとこと。ラブホに宿泊を断られ、カラオケボックスのソファの上で一泊という、シチュエーションの間抜けさをものともせぬ精悍な顔立ち。あれはマジで勉強になったなあ。

 前向きに生きる、ということは、説明的に記述されてもちっともリアリティがありません。具体的なコンテクストの中で、こう振る舞う、こう言う、というのを見せられるのが、一番説得力あり。

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  研究滞在(というほど大げさなもんでもないが)から帰還。一日も経たずに平々凡々な日常に復帰。

 以上の下書きが残っていたので(書いたのはずいぶん前だ)、ちょっとさらしておこう。

 今日も『ブラタモリ』と『トットてれび』を観ていた。『トットてれび』の満島ひかりの生き生きとしたさま。中村獅童渥美清パトリック・ハーランE・H・エリック、よくぞ、という適役。で、ラストが出演者総出の「スーダラ節」の乱舞になるところに、フェリーニの『8½』の最後のシーンの残響を見て取るというのは凡庸な解釈なのか。そうなんだろうな。第一回で中納良恵が笠木シヅ子役で出て、やぐらの上で「買い物ブギ」を唄ったのを見逃したのが何とも悔やまれる。オンデマンドで見られるらしいが、使ったことないのだ。

 テレビ中心の生活はよくない、とたびたび書いているが、そのこととは別に、自分は映画よりテレビのほうがはるかに好き(映画もTVで放送されるのは観ないわけではない)、ということはもはやしぶしぶながら認めたほうがよいかもしれない。

 


坂本スミ子 夢で逢いましょう