俺にはブルーズを歌う権利なんかない

どこにも所属を持たず仕事/勉強/読書を続けています。2008年、音楽についてメモ代わりに書くためにこのブログを始めました。

I'm A Greedy Man

私は年に3000冊ほど本を買い、毎日たくさんの本を読んでいます。

 

すぐに稼げる文章術 (幻冬舎新書)

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  うわあ、ケタが違う。プロの文章家とはこういうものか、と痛感させられる。

 ただあまり妬みで身をよじるという感じでもないのは、ぼくの場合、外国語での読書家への羨望があまりに強すぎるから。

 勤めていた時、公的な場で「私は年に百万円分本を買っている」と発言した先生がいて、へえ、とは思ったものの、ただそれだけだった。もしそのかたがもっぱら英文なり欧文なりを読むかただったら、もっと複合的な感情に身を焦がしていただろう。同じ職場に、もし年3000冊とは言わないまでも300冊の原書に目を通す社会科学の先生とかがいたら、語学の教師なんかとても平気ではやってられない。

 外国語で一定の速度と理解度をともなった読書をするには、十年以上の集中的な努力の傾注が必要。外国語でもやさしい本はあるし、やっているうちに「日本語より楽かも」と思える瞬間もあるけれど、錯覚に過ぎないことも多い。きのう挙げた斎藤兆史さんの『努力論』では、英語の教育・研究にかかわる専門家や翻訳家を目指す人には、英書を一日平均五十ページ読んでもらいたいとある。たとえこのペースで読んでも二百ページの原書を読むには四日かかる。一年に一〇〇冊も読めない計算だ。自分の去年の場合だと、雑誌を除けば一七,八冊がいいところ。3000冊などどうしたって無理だ。ここに、どうせ本国人のようにはわかるわけがないだろう、という、外国文学者へのさげすみが生まれる理由の一端があることは確かなように思える。

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 四月のあたまは報告原稿を書いていた。そのあと、英語週刊誌がたまっているのでそちらをやっつけているうちに、四月があっけなく終わってしまった。去年も痛感したけれど、四月の速さ。急速な雪どけとか、雪から雨への移り変わりとかのうちに、気づいたら五月の三日になっている。

 このゴールデン・ウィークは勉強のつもりで、NHK-FMの『今日は一日○○三昧』を通して聴く、というのを実践中。先日の戦後歌謡ざんまい、アニソンざんまい、聴きとおした。今日はジェームズ・ブラウン&ファンクざんまいだけれど、聴きどころは山下達郎氏がギターを弾きながらJBの音楽的変遷を講釈した夕方の90分余りの時間。ほんと面白かった。


JAMES BROWN- i´m a greedy man