俺にはブルーズを歌う権利なんかない

どこにも所属を持たず仕事/勉強/読書を続けています。2008年、音楽についてメモ代わりに書くためにこのブログを始めました。

 難読の地名というのはどこにでもあって、具体的な名は挙げずにおくが、ネットがあるおかげで、その地名は東京の地下鉄駅名であることがわかった。ついでに地図を表示し、むかし仕事で頻繁に上京していたころなじみだった土地との位置関係を見てみる。ははあ、あの大学もこの大学も、オレの足なら、多少無理すりゃ徒歩圏内じゃないか…などと考える。老母にそのあたりの画像など見せ、いつもきまって出る結論は、こういう街の真ん中に住んでいる人たちにとっては、バスが一時間に一本しかないような北海道の田舎なんて、きっとバカバカしくて住めないだろうね…とまあこれは、それほど自虐的でもなく、現実をかみしめるように。

 いや、四月下旬の北海道はなかなか悪くないよ。冬の終わりと初夏がせめぎあい、まじりあって、まだ野山には残雪が残り、一面の枯れ野だけれど、雪どけ水で増水した川もそろそろ落ち着きを見せ始めて、山菜が採れ始める季節なんだ。気温が一〇度を超えるというのは、つい先日まで連日真冬日だったこの土地の人々にとっては、まぎれもなく悦ばしい温暖さなんだよ。日によっては一八度とか二〇度とかになって、季節感としては、もう五月が始まってさえいるんだよ。

 もう過ぎてしまったことを恨みがましく反芻して過ごすべき、そんな季節じゃない。つまらない話はやめて、今ごろの季節の、とっておきの思い出を書いておくよ。小学校一年生の春、担任のおがわせいこ先生は「理科はノートを使わないから買わなくていいのですよ」と言ったんだ。たしかそれは母にも伝えたはずなんだけれど、初めて理科の授業がある日、ランドセルを開けると「こくご」のノートが出てきて、でもその「こくご」を消して、母の字で「りか」と書いてあったんだ。ノートがないのを心配して、母が入れておいてくれた。この歳になるまで忘れない。


嵐 「見晴茶屋」歌声

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