最後の英語やり直し
また、いくら「現代の本物の英語」を選べといっても、最初からCNNニュースの早口の英語を聞き取るのは、一般には難しすぎるでしょう。自慢じゃないですが、私だってかなり厳しいです。もし、身の回りでCNNのニュースがわかると言っている人がいれば、見栄っ張りか、そうとうの努力家か、どちらかです。
大学で研究室をもらっていたりしていたころ、自分では英語ができる方だと思っていましたが、年何回かの出張で、英語を使用する研究会に出席することがあっても、質問を発したことは一度もありませんでした。むしろ研究室を引き払って、素浪人になって初めて、そういう機会に英語で質問する、というのができるようになりました。
だいたい、おそるおそるiTunesで英語のラジオを聴くようになったのがほんの4年半くらい前ですよ。冬の寒いころ。明け方起きて、パソコンを起動して、よく聴くようになりました。英字新聞はそのちょっと前から読んでいました。
これもさいしょ、聴けなかった、聴き取れなかったですね。パソコンをもう一台用意し、録音ソフトで録音して、CD-Rに焼いて、何度も聴きました。そうしたら、ニュース番組とか教養番組とか、わかるようになりました。今はもう、CD-Rを焼くこともないけど、あれは結構楽しかった。
で、今ではNPR(アメリカの公共放送)やVOA(アメリカの声)のようなラジオは、だいたい不自由なく聴けます。BBCワールドサービスも、わかる。わかる、というのは、世界中のリスナーにわかるように、標準的にしゃべってくれているんですね。
で、CNNは自信なかったです。NHKのBSで以前部分的に流れていたのは、まったくわからなかった。おなじNHK-BSでやってる[CNNスチューデント・ニュース」でちょうどいいくらいでした。
で、二年前、スカパーの無料放送のとき、何気なく見てたら、ものによってはちゃんとわかるので、これは無駄にならないと判断し、CNNを契約しました。
クリスチアン・アマンプールやリチャード・クエストの英語は、よくわかるという人、多いと思う。ただ、アマンプールなら国際政治、リチャード・クエストなら経済、それぞれのニュースを日ごろから追っていて、そういう語彙を知ってないと難しいとは思います。アンダーソン・クーパーとかは、基本、しゃべる内容がアメリカの内政だし、しんどい。いまはもう出て来なくなったピアーズ・モーガンも、結構しんどかった。
正午に放送されている「トゥナイト」でも、スカイプでつないで複数のコメンテーターがしゃべることがあるけれど、激しい言い合いになったりすると、もうわからない。アイヴァン・ウォトスンのリポートはバッチリわかるが、ニック・ペイトン・ウォルシュはわからない時がけっこうある。テクノロジーの話題をリポートする彼はわかるが、ニューヨークの株式市況のリポートをする彼女は、だいぶわからない。博士号をもつ評論家ファリード・ザカリアはアラブ系インド系で、なまりが強いけど、日頃ュースを追っていればわかることを語っているし、いい英語だと思う。だから、ものによるんだな。
あと、スカパーで見られるのはCNNjというグローバルニュースのチャンネル。他に、ケーブルTVか何かでCNNUSという、アメリカで流れているチャンネルが見られるそう。そちらは難しいかも。でもCNNjのほうでも、臨時ニュースのとき、CNNUSに切り替わるときがあります。「New Day」のクリス・クオモとか、案外わかりやすいと思いましたね。
でロシア語。肝心のロシア語を、このレベルに持ってこなきゃ、ということに気づいて…という話は、またそのうち。