Everyday I Write The Book
いつか是非、出さんと思う本のこと、
表紙のことなど、
妻に語れる
石川啄木のことは、金田一春彦先生が自伝に書いておられましたですね。
父君の金田一京助先生が友誼に厚い人で、奥さんの着物を質に入れ、自分の家庭が貧乏するのを顧みず啄木を援助したのは有名な話。その代り子供たちは貧苦を味わい、春彦先生、学校で石川五右衛門という大泥棒のことを習ったとき、啄木というのはその弟かと思ったとか。
でも、そういう善良さって、まわりまわって報われることも少なくないんですね。死後、啄木の文名が上がるにつれ、京助先生も「啄木といえば金田一」とまで言われるくらい、啄木の文学の解説者として駆り出されたそう。
春彦先生にお会いしたことはもちろんありませんが、そのご令息とは一度ごあいさつをしたことがあって、その穏やかで控えめなお人柄が今でも印象に残っています。
Everyday I Write the Book - Elvis Costello & The ...