みんな夢でありました
研究の独創性、みたいなことって、理系・文系を問わず、あると思うんだ。
客観性、というのはたしかにあるから、だれがやっても同じ結論になる、同じ結果が出る、というんじゃなければ科学的じゃない、というのはその通りなんだけどさ。でも、客観性すら暫定的なもので、絶えず更新されていくものでしょ。
そこのところが難しくてさ、ただ珍奇だったりとっぴだったりじゃ、だれも論文を手に取ってくれないんだね。自分の色が出ていて、なおかつ人に見せられるもの。ただ、あまりそれを気にしてると、かえって何も書けなくなるしね。
うん、いつか、東京の人がご著書を送ってくださって、ぼくの論文が一本だけ参考文献表に上がっていたのね。ああ、自分の勉強は無駄じゃなかった、けなされようが何しようが、勉強は続けよう、と思ったんだ。うれしかった。