俺にはブルーズを歌う権利なんかない

どこにも所属を持たず仕事/勉強/読書を続けています。2008年、音楽についてメモ代わりに書くためにこのブログを始めました。

ゴーイング・バック・トゥ・チャイナ

 言語学の知識が教えるところでは、言語により差があるとはいえ、大体どの言語のテキスト(書かれた資料)でも、テキストの九〇パーセントは三千の語を使用することでできている。すなわち、三千語覚えれば、テキストの九〇パーセントは理解できることになる。そして、残りの一〇パーセントの語は辞書で引けばいい。これならもう絶望的ではない。

 

外国語上達法 (岩波新書 黄版 329)

外国語上達法 (岩波新書 黄版 329)

 

  朝の外出。コーヒーを一杯飲んで、コーラ、お茶を買って帰宅。なんにもせずに過ぎてゆくこの数日。

 そういえば昨夜、kindleに入れっぱなしのエンゲルス『空想から科学へ』英訳をつらつら読んでいるうちに夜中に。わー何をやっているのか。ぜんぜん関係ないじゃん。

 三〇数年まえ、こんなのを読む語学力があったら、こっち方面行ってた可能性は、少しどころか大いにありますね。新古典派経済学(ミクロ、マクロ)よりも、思想史や経済史、経済学史の方が、重厚で学問らしい感じがしました。

 もちろん当時、Kindleなんてなかったし、地方ではとにかく洋書が買えませんでした。理学部かどこかの院生が、生協書籍部のやる気のない担当者に、注文した洋書はいつ入るのか、そもそもちゃんと発注がかかっているのか、詰め寄っていたのを思い出しますね。

 それが今では、ものによっちゃゼロ円で、瞬時にダウンロードできて、やる気と能力さえあれば読めるんですから。店舗をかまえるリアル書店の苦境はそれはそれとして、いい時代になった、ととらえるしかないではありませんか。そういや、オスカー・ワイルド社会主義論なんてものもこないだネットに落ちてたな。

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 そうそう何を書くつもりだったかというと。「残り一〇パーセント」は辞書で引けばいい、という点。

 世の中には、辞書すら引かなくていい、わからない単語の意味は推測すればいい、という意見も。そういう立場もあるだろうけど、自分はそれだと何を読んでも読んだ気がしません。この点、そのうち改めて整理します。

 


Yoko Katori - Going Back To China ©1980 - YouTube