Passion
原初の漂民群というダーウィン的概念には、むろん、トーテミズムの始まりを見てとる余地はない。そこにいるのは、すべての女を自身のためにしばりつけ、成長する息子らを追い払う、暴力的で嫉妬深い父だけである。社会のこうした始原の状態はどこにも見つかっていない。われわれが知っており、今日なお一定の部族で有力なもっとも原始的な組織は、対等な権利を持つメンバーからなり、トーテムの体系に従属し、母系制、すなわち母親を通じた血のつながりに立脚しているような、男らの連合である。
Totem and Taboo: Resemblances Between the Psychic Lives of Savages and Neurotics
- 作者: Sigmund Freud,A. A. Brill
- 出版社/メーカー: Createspace
- 発売日: 2014/07
- メディア: ペーパーバック
- この商品を含むブログを見る
明け方に『トーテムとタブー』読了。なるほどこれはカラマーゾフだなと思える記述がそこかしこ。
曇り空。短パン。アイスコーヒー。アマゾンで額縁を注文。死蔵している資格の証明書のたぐいを部屋に飾って、いっちょう景気づけしようという魂胆。
去年ですが地元の歯医者さんに行ったら、いろんな大学や病院で研修を受けたことを証明する英文の修了証が壁一面に飾られていて、あれはちょっとうらやましかったな。
新しい語学を始めるか、それとも今すでにできる外国語で読書/仕事を進めるかは、実はきわめて重要な問題。これは人の人生が有限であることに強く関連し、なぜ専門というものがあるのか、その最大の理由でもあります。ドイツ語やラテン語の参考書を読み散らして遊べたら、そりゃどんなに楽しいか。しかし英語とロシア語だけでも処理しきれない量の情報が流入する現状。じりじりと時が過ぎてゆきます。