晴れたらいいね
「美しい顔をして人を陥れるようなハイカラ野郎は延岡には居らないから……と君は言ったろう」
「うん」
「ハイカラ野郎だけでは不足だよ」
「じゃ何と云うんだ」
「ハイカラ野郎の、ペテン師の、イカサマ師の、猫被りの、香具師の、モモンガーの、岡っ引きの、わんわん鳴けば犬も同然な奴とでも云うがいい」
「おれには、そう舌は廻らない。君は能弁だ。第一単語を沢山知っている。それで演舌ができないのは不思議だ」
「なにこれは喧嘩のときに使おうと思って、用心のために取っておく言葉さ。演舌となっちゃ、こうは出ない」
「そうかな、しかしぺらぺら出るぜ。もう一遍やってみたまえ」
「何遍でもやるさいいか。──ハイカラ野郎のペテン師の、イカサマ師の……」
疲れが出て昏々と眠りました。
朝食は、昨夜のうどんの残りをさっと炒めたものに、目玉焼きをのせて、何というのかこの一品。
そして、六月の物憂い曇り空の下で、まだ札幌のことを考えています。
今回は札幌駅の南側には一歩も出ませんでした。昨年行った狸小路の名曲喫茶もとても行ってるひまはなし。こんど、南側の滞在は、別に三,四日の計画を立てたらいいでしょう。
あるいは、某古本屋にクラシックのCDの棚ができたと聞いていて、そこもぜひ行ってみたかったんですね。
ふだん、ネット上で「街歩き」してますが、実際にその土地に降りたつのは全然違う経験。大学の裏あたり、二〇年ぶりくらいに行ってみたいといつも思いますが、やはり、仕事とは別に日程を組まないと行ってるひまはないでしょうね。
大学院生時代、突然の雨にスニーカーをぐっしょり濡らしてたどり着いた古本屋で、偶然見つけたオーウェルの評論集とか、やはり、あてどなく歩いた果てに行きついた古本屋で買ったシクロフスキーとか。うん、あとアイスコーヒーって、家で飲んでてもそんなに格別おいしいもんじゃないのね。やはり街歩きして、汗かいて、一服というのがいいなあ。
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ギンズブルグ、コピーをとってこなかったのは本当に痛かった。どうしても必要で、大枚はたいて購入。そのかわり、これは勉強になりそうだ。
晴れたらいいね - DCT Dreams Come Ture Wonderland ドリカ ...
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