俺にはブルーズを歌う権利なんかない

どこにも所属を持たず仕事/勉強/読書を続けています。2008年、音楽についてメモ代わりに書くためにこのブログを始めました。

初恋のひと

明瞭なのは、「北」と「南」という分割に、九〇度ねじられた「東」と「西」、すなわち冷戦構造が重ね書きされていることである。日本の南側とは、いわゆる自由主義経済圏つまりアメリカの影響下にある地域にほかならず、それはそのまま太平洋戦争時における日本の支配地域を覆っている。つまり日本列島を北端に描かれる太平洋の空間全体が、「大東亜共栄圏」の夢の上に重ね書きされた擬制的空間なのである。

 

北の想像力 《北海道文学》と《北海道SF》をめぐる思索の旅

北の想像力 《北海道文学》と《北海道SF》をめぐる思索の旅

 

  昨日も引きました倉数さんという方の論文の根幹はこの一文ですね。だからこそ北へ行くと冷戦の分断線にぶつかり、オホーツク海は閉じた海となる。あるいは日本海も。その分断線を超えて回帰してきた者たちのつぶやきをディクテーションするべき文法を我々の戦後空間はついに持たず、たとえば石原吉郎は漂白されたような孤絶の中で、〈沈黙〉と見分けがつかないほどの比類ない詩的言語として自らの〈体験〉を書き記さざるを得なかった…

 20年くらい前、稚内根室、小樽という地を、盛んに訪れたことを思い出します。旭川で降りて、「メモ代わりに」とカメラ屋で中古カメラを買った記憶が。あの時あの地で垣間見たのは、この分断線の消失をめぐる混乱含みのつかのまの活況だったのか。

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 「書斎」でグーグル検索、「画像」をクリック。いろんな人たちのきれいな勉強部屋が見られて、気分が落ち着きます。我が家のパソコン部屋と大違い。


初恋のひと 小川知子 - YouTube

 

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