俺にはブルーズを歌う権利なんかない

どこにも所属を持たず仕事/勉強/読書を続けています。2008年、音楽についてメモ代わりに書くためにこのブログを始めました。

シクロフスキーのマヤコフスキー論/フリードリッヒ・グルダなど

 


[Arthaus 101634] COREA/GULDA The Meeting ...

 平日が戻ってきました。

 冬至天皇誕生日/降誕祭/正月と続く何重もの祝祭を経て回復されるふつうの日々。朝は冷え込んでも、日中は晴れて穏やかであってほしい。今日は曇って寒く、明日、明後日と天気も荒れそうですが…。

 年末、少しまとまった読書をしましたが、そのあとまた興味のありかがとっ散らかって、正月中は一冊の本も読了できず。そういや昨冬も、その前も、まとまった読書を計画しながら、何もせぬまま春を迎えました。

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 12月に読んでいた本のうち、シクロフスキーの書いたマヤコフスキー論は新鮮だったな。いつぞや英訳を買ったまま寝かせておいたのですが、20日くらいかけて少しずつ読んだら、これがとてもよかったです。

 H・G・ウェルズが1920年、息子とともにロシアを訪問したときのことがちゃんと書かれていたり、ジュール・ヴェルヌへの言及があったり、革命後のレニングラードキプリングが文学的流行だったり、いろいろ刺激的。フョードロフの思想にかぶれた誰かが死者の復活の話をしていたり。そうそう、以前のエントリーでもシクロフスキーが電気について書いていたことを紹介しましたが、この本でも、「猫から電気を起こせるが、猫なんか使わずに産業的に電気を起こした方が効率的」などという一節があります。

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 今は家にいて仕事というか勉強というか読書というか、そういうことをやっていますが、この本、いちど喫茶店で読んだ時は、うんとはかどりました。母を眼科へ連れて行った日ですね。家にいれば時間や人目を気にせず読書でも何でもできるんですが、たまに、お外でやると効率がいいのね。あれは何なのかなあ。一時間、とか90分とか、だいたい居られる時間に限度があるので、かえって集中力が高まるのか。さいご、尻に火がついたようになって、「出よう」と出てくるのですが、それまでに15ページとか20ページとか読んでいれば、その日は成功。

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 大晦日、元旦、二日と三日連続で、NHK-FMで『グルダ変奏曲』という特集番組をやっていました。ウィーン生まれのピアニスト、フリードリッヒ・グルダのLPは実は一枚持ってて随分聴きましたが、この人、ジャズもやるんですね。小曽根真さんがゲストで、愛に溢れた的確なコメントを連発。念のためタイマー録音したので、これからゆっくり聴き返します。

 

グルダ・ノン・ストップ

グルダ・ノン・ストップ

 

 

 

Mayakovsky and His Circle

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