俺にはブルーズを歌う権利なんかない

どこにも所属を持たず仕事/勉強/読書を続けています。2008年、音楽についてメモ代わりに書くためにこのブログを始めました。

だってしょうがないじゃない


しょうじょじだい 和田アキ子 だってしょうがないじゃない 1988 - YouTube

 

ふとラジオをつけたら流れてきた和田アキ子「だってしょうがないじゃない」。1988年ころの曲、と調べがつきました。

80年代の終わり。普通「バブル期」という言葉でくくられてしまいますが、そうするとあの時代の、たしかに華やいではいたけれどどこか黄昏が近かったようなニュアンスが消えてしまいます。あの時代だっていじらしい女心や別れを歌った歌はあったのだし。

動画ではまだ30代(?)と思われるアッコさんが、スーツに身を包んで丁寧に歌っています。バラエティで若手芸人を仕切っているアッコさんもいいけれど、このころ、こんな繊細なAOR風の曲を歌える、抒情的な歌ごころをもった歌い手さんだったんだな…とあらためてびっくり。さっそくiTunesStoreで250円払って買っちゃいましたよ。

たまたまその後勉強する機会を与えられて大学という場で暮らしましたが、わざわざそんな場に飛び込まなくても、もっと自由に生きられたはずの、努力次第でたいていのことが可能だった80年代=僕の20代前半。でも若さはバカさの季節でもあり、失敗ばかりでした。

車のライトが通り過ぎるたび、過去が戻ってくるようでつらい…きらめくシンセやブチブチ鳴るベースの合間から、聞えてくる歌詞の切なさ。そういえばあの頃行ったあのレストラン、喫茶店の多くがもうつぶれたり空き店舗になっていることに胸がキュンとします。もう帰らない、僕の、みんなの80年代。あれから四半世紀の夏が真っ盛りです。