俺にはブルーズを歌う権利なんかない

どこにも所属を持たず仕事/勉強/読書を続けています。2008年、音楽についてメモ代わりに書くためにこのブログを始めました。

青い地平線


YouTube: 青い地平線 - ブレッド&バター

 最初に入った大学で学業がものにならなかった話を何度か書きました。当時は、先生もやる気なさそうで、同級生たちも「もう勉強はしないんでしょ?」と言ってサークル勧誘に来るような奴らで、同じ下宿の先輩も、理系の学生の前でやたら自己卑下してみせる人で、なんか荒廃してるなあ…と思っていたんですが、今になって冷静に考えると、荒廃していたのは周囲ではなくて、僕の心の中だったのではないか、と思い当たります。

 若い人が大学にいろいろなものを期待するのは全く無理からぬことですが、大学でする勉強というものは、田舎の高校生が単純に夢想するようなものではありません。今日勉強すれば明日から役に立つ、といった<実利に直結した>ことは皆無といってよいです。血沸き肉躍るような授業をする先生はごく少数いないこともないけれど、講義は砂をかむように味気ないものがほとんど。

 かといって、そこでしびれを切らして、こんなもの面白くない、役に立たない、と投げ出してしまったら、おしまいなのですよね。ちょっと身を入れて、言い換えれば多少の自主性をもって聴いていれば、どんなに興味のない講義にでも、あっと驚くような<知の深淵>ともいうべきものが口をあけている、ということには、最初の大学時代は結局気付かずじまいだったような気がします。

 冒頭に書いたやたら自己卑下する先輩も、実は大変な勉強家で、日本経済史のゼミのかたわらミクロやマクロ、民法会計学もしっかり勉強していて、今は東京のどこかでお役人をしているはずです。

 その時その時の勉強、ということもそうですが、卒業したら身を粉にして働かなければならない、だから今しか勉強する時はない、ということについての覚悟が、僕にはやっぱりなかったんですね。将来仕事についても、その余暇に、読書とか、レコード集めだとか、古本屋巡りだとか、ジャズ喫茶通いとかを果てしなく続けることができるのだ、と思っていました。就職しちゃうとそれどころじゃなくなってしまう人が多いのだ、ということを、僕は知らなかった…

 ブレッド&バターのこれは、TBSの朝の番組か何かのテーマ曲ですか。高校時代、午後6時のFMのリクエスト番組でかかっていたのをエアチェックし、繰り返し聴きました。そのとき、NHKの山本さんというアナが「この曲のように目の前には素晴らしい明日が広がっているんじゃないかな」と言った一言がこの曲と一緒に刷り込まれました。その<素晴らしい明日>が、<今とは別のどこか>にあるような気がして長くくすぶっていたのですね。この動画はヴァージョンが違うような気がしますが、懐かしいです。

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