ファラオ・サンダース「ユー・ガット・トウ・ハヴ・フリーダム」
YouTube: Pharoah Sanders "You Got To Have Freedom"
have toが「ねばならない」をあらわすことは中学で習いますが、I have to~というべきところをアメリカの人はI've got to~と言ったりするということに僕が気付いたのは、高校生の時かなあ。「ねばならぬ」は倫理学の言葉では「当為」と呼ばれることを知ったのはもっとあとでしたね。
でもって「自由」とはあらゆる当為の拘束を免れていること、と何となく思い込んでいる僕としては、この曲でファラオ・サンダースが「自由は獲得しなければならない」と、自由を一つの当為命題として投げつけてくることに、改めて衝撃を受けるのです。
そういえば以前のエントリーでローランド・カークの『ヴォランティアード・スレイヴリー』について書いたことがありましたが、そのときも「自発的奴隷状態」という撞着語法のなかに、自由というものを読み解く一つのカギがあるような気がしたものでした。
この黒々としたアフロ的ジャズ。ジャズ喫茶で政治哲学の本を読みながら聴くといいです。