アーラ・プガチョーワ「メリー」
アーラ・プガチョーワといえば日本では「百万本のバラ」を歌ったロシアの歌手として知られていて、かく言う僕自身もその程度の認識なんですが、15年くらい前モスクワに行って露天のカセットテープ屋さんで買ったНе делайте мне больно, господа(1995)というアルバムのど頭の一曲目「メリー」は何度も繰り返し聴きました。
昨日のエントリーで書いた石川さゆりさんの「夕焼けだんだん」を聴いたとき、思い出したのがこの「メリー」。アコースティックギターがザッザッザッザとフォービートを刻む曲調が、なんだかすごくよく似ている…といっても真似したとかパクッたという話ではなくて、両者ともがジャンゴ・ラインハルトに代表されるいわゆる「ジプシー・スイング」を大いに参考にしているのでしょう。
歌詞は、アン・ルイスさんの「シャンプー」とか、竹内まりあさんとかか昔歌ってた、失恋して打ちひしがれている女の子を貫禄ある姐さんが慰めているふうな内容。「これはあんたの最初の損失、人生ってこういうもの」「詩のあるところには散文もある、とげのあるところにこそバラがある」とかそういうことを歌っている(らしい)です。カセットテープは現物が目の前にありますが再生する環境になくて、検索して動画をみつけました。こういう曲調って、時代を超えて人に訴える力があると思うんですが、いまの若い人はどう思いますかね。やけにいい曲に思えるのは、僕がおじさんだからなのか…