俺にはブルーズを歌う権利なんかない

どこにも所属を持たず仕事/勉強/読書を続けています。2008年、音楽についてメモ代わりに書くためにこのブログを始めました。

チェリッシュ「なのにあなたは京都へ行くの」

今日の午後は、ほんとは東京で、ともだちの結婚式に出ている予定だったのですが、諸事情により上京できませんでした。

京都出身の友人で、札幌で一年間、寮で一緒になりました。寮生活と言っても、大学院生は個室です。が、キッチンがあってTVが置いてあるスペースは共用で、その面では一定の共同生活の心構えがないとやっていけないのでした。「補食談話室」と言ったっけなあ。

寮生活をした功徳というのはいろいろあって、その一つとして、理系の友達がたくさんできた、ということも挙げられます。今日、いまこのとき結婚式の真っ最中であるその友達からもいろいろなことを教わりました。たとえば「『潜在意識』というのはわかる気がするんですが、『無意識』とはどういう意味なのですか?『ない』ものが『ある』というのは理解できないんですが…」という指摘。これ、僕、ある程度答える訓練受けてました。たとえば、カール・ポパーによる精神分析批判というのを学部生の時教わっていたので、「精神分析というのはいわゆる『科学』ではない」という説明をした記憶があります。

彼はバリバリの有機化学専攻でしたが、「再現性のない実験」をやらされてかなり大変そうでした。僕は降ってわいたように就職が決まり田舎へ。彼はその1年後、京都の某K大学の博士課程に進みました。

なんだか昨日のことのような気もするのですが、もう15年ほど前の話です。一度だけ研究会で京都に行きましたが、こんな街にずっと住んで勉強ができたらいいだろうなあと、心底思いました。別の知り合いから聴くと、よそから来た人にはとっつき難いところのある街だけれど、住めば面白いことをやっている若い人がたくさんいて、とってもエキサイティングだとのことでした。

チェリッシュのベスト盤の一曲目が「なのにあなたは京都へ行くの」。「なのに~あなた~は~きょおとへ~いくの~きょおとの~まちは~それほど~いいの~こ~の~わた~しの~あ~いよりも~」。って、彼氏が恋人を捨てて京都へいくて、どないなってますのん。京都にいい人がいるのと違いますのん。わかりませんが。老母を連れて一回遊びに行きたいです。