俺にはブルーズを歌う権利なんかない

どこにも所属を持たず仕事/勉強/読書を続けています。2008年、音楽についてメモ代わりに書くためにこのブログを始めました。

中森明菜「赤い鳥逃げた」

中森明菜さんの「ミ・アモーレ」、もとは別の詞がついていて、それがこの「赤い鳥逃げた」。詞が書き直され、タイトルが変更され、ボツになるはずのところを、12インチの企画ものとして発売した、という、ちょっといわくつきの一曲です。僕の持っている『Recollection 中森明菜スーパーベスト』では、2枚目の三曲目と四曲目にこの2曲が仲良くならんでいます。「赤い鳥逃げた」のほうが若干長尺です。「ミ・アモーレ」もいいんですが、こっちのほうが松岡直也氏のサルサ魂が炸裂してる感じはたしかにしますね。「ミ・アモーレ」のほうがリオのカーニバルを舞台としているのに対して、「赤い鳥逃げた」では、「遠い砂漠の国へと 夜明けに旅立つ それはあなたの旅です 止めはしないけど 涙があふれ出て」と歌われます。

しかしなんですね、幸せの青い鳥ではなくて、赤い鳥。それがカゴから逃げて飛んでゆく…廉珍花さんの詩的な世界観が全開です。こっちのほうが「ミ・アモーレ」よりメロディにあってるような気もするんですが、なぜかボツになりかけたんですね。「ミ・アモーレ」と「赤い鳥逃げた」、曲が同じで詞の異なる2曲が同時期にチャートインってのも珍しくないですか。

真冬に聴く中森明菜。『Recollection』の2枚目のほうにハマってます。