俺にはブルーズを歌う権利なんかない

どこにも所属を持たず仕事/勉強/読書を続けています。2008年、音楽についてメモ代わりに書くためにこのブログを始めました。

近田春夫「GYMNOPEDIE No.1」

ご存知、エリック・サティの超有名曲。近田さんが軽快なダンスチューンに仕立てています。

軽快、というか、重力が弱まってふわりと体が宙に浮く瞬間というものをもし体験できるとしたら、こんな感じなんじゃないですかね。低血圧っぽいというか。

iTunesStoreを使うようになったとき、真っ先に検索したアーティスト名は近田春夫さんでした。試聴して、すぐ買っちゃいました。趣味が鋭敏すぎて、やっている音楽が、常に時代より二歩先、三歩先になってしまう近田先生。今、こんなことやってるんですね。

でも僕は、何人もの腕利きの音楽家を統率して常識を打ち破る音楽を作るところに近田さんの本領があると思っていて、パンクとハードロックの融合をいち早く実現したハルヲフォンとか(歌謡曲のカヴァーという昨今の常套を軽く20年は先取り)、大人数の生バンドによるヒップホップの再現に果敢に挑んだビブラストーンとか、あのへんの興奮がいまだに生々しくて、またいつか、あんな野心的なバンド・プロジェクトに取り組んで欲しいな、と思います。音楽家、近田春夫。絶対支持。