俺にはブルーズを歌う権利なんかない

どこにも所属を持たず仕事/勉強/読書を続けています。2008年、音楽についてメモ代わりに書くためにこのブログを始めました。

中森明菜「キャンセル!」

iTunesをいじって遊んでるのですが、ああ、こんな曲もiTunesStoreで買ったんですね。

中森明菜「キャンセル!」

アルバム『バリエーション』収録の一曲ですが、これもシングルになってもおかしくなかった佳曲だなあ。

きっと何人もの作家に曲を依頼して、シングル候補の楽曲がたくさんあったんじゃないんですかね。そのなかから何曲かがシングルとして選ばれて、僕らが知っている、「スローモーション」→「少女A」→「1/2の神話」と続く中森明菜の正史が形成されたわけですが、その選択がまかり間違って、「ヨコハマA・KU・MA」やこの「キャンセル!」がシングルとして切られていたとすれば、僕らの知っている明菜って、果たして存在したでしょうか。

もちろん、僕は業界人じゃないから、そんなことが起こりえたかどうか、知りません。でも、聖子がキャッチーな「裸足の季節」ではなく2曲目の「青い珊瑚礁」でブレイクし、明菜がデビュー曲「スローモーション」よりは2曲目の「少女A」で人気を確立した、という経緯には、売り出す側の意図とか戦略と、時の運とでもいうべき偶然の要素との、絶妙の均衡があるような気がするんですよね。…うん、理屈は脇に置いといて、「キャンセル!」いい曲です。