藤井郷子と吉田達也
藤井郷子pと吉田達也dsのユニット、藤吉(とうきち)。2002年5月のカナダの音楽祭でのライヴ『Toh-Kichi』は死ぬほど聴きました。
ベースレス、ピアノとドラム、それに声、という編成の持つ自由度のもと、藤井と吉田が次々とワザを繰り出す本当に面白いアルバム。逆説っぽい言い方になりますが、パーカッシヴな藤井のピアノとメロディアスな吉田のドラム、という対比が鮮やかです。極度に張りつめた音楽でありながら、そこかしこで溢れ出るユーモアがまたなんともよくて、深刻ぶらないフリーミュージックの一つの理想形がここに実現されていると思います。タイトルToh-Kichiのkichiが、どこかで「キッチュ」Kitschという概念と呼応している観すらあって、いや~ほんと、面白い。
今調べると、この二人はもう一枚共演盤がありますね。注文しました。3~5週間というから、届くのはお盆過ぎかなあ。