俺にはブルーズを歌う権利なんかない

どこにも所属を持たず仕事/勉強/読書を続けています。2008年、音楽についてメモ代わりに書くためにこのブログを始めました。

千葉紘子「折鶴」

連休が終わろうとしています。夕方、ちょっと早い夕食を食べながらビールの栓を抜いてTVをつけたら平日のニュースキャスターさんが映ったので、「ああ、今日は日曜じゃないんだ」と改めて思いました。

昔、かよっていたジャズ喫茶で、あるとき45回転のEP盤がどっさりテーブルの上においてあったことがありました。誰か常連さんが置いていったんでしょうかね、ジャケットも満足にないようなジャンクでした。こういうとき僕は、珍しいものがないかどうか一枚一枚見てしまいます。

で、あのときはその中にコレがあったんですね。

安井かずみ作詞・浜圭介作曲・森岡賢一郎編曲 千葉紘子「折鶴」

もーなんていうんでしょう。演歌ともいえない、フォーク歌謡といってもどこか外れている、歌謡曲としか言いようのない曲調です。この曲が昔っから大好きで、このときも、「これ一枚もらっていいですか?」って訊いたら、ママさんが「え~、君こういうのが好きなのお?!意外だね~」なんてびっくりしてました。

いま僕はアナログ盤を聴ける環境になくて、この曲もシングルCDで聴いていますが、この曲なんかちゃんとCDで聴けるからいいほうで、CDで聴けないものっていっぱいありますよね。篠塚真由美「月影の東京」とか嵯峨聖子「シーサイド慕情」なんか、どうやったら聴けるんでしょう。やっぱりちゃんとしたアナログのプレイヤーを用意して、古道具屋さんのアナログ盤コーナーをこまめに回るしかないんでしょうか。そうなったら、僕もほんとのマニアですけどね。

いまんとこ、そこまで行かない、ゆる~いリスナーです。CDでふつーに聴けるものだけこつこつと買い集めているうちに、半年が経ち、一年が経ち、いつの間にか10年が経ち…20年前、このシングルを一枚もらって帰ったときは、まだアナログとCDが共存する環境だったと思います。あのころは、ジャズ喫茶の暗がりで、珍しい輸入LPのイタリア語やドイツ語のライナーノーツを眺めて、「読めないや」と呆然としていました。懐かしいというか…明日は仕事が終わったら、スティーヴ・レイシーのCDを買いに行きます。