俺にはブルーズを歌う権利なんかない

どこにも所属を持たず仕事/勉強/読書を続けています。2008年、音楽についてメモ代わりに書くためにこのブログを始めました。

荒井由美「魔法の鏡」

以前、早乙女愛「魔法の鏡」について書きました。ユーミンの同名曲のカバーです。ユーミンのヴァージョンは『ミスリム』収録で、歌詞が一ヶ所違う、と書きました。念のため記事は以下の通り。

http://russiansf.blog.ocn.ne.jp/blog/2008/05/index.html

でも、この記述、ちょっと不正確なので、訂正します。そもそも、荒井由美「魔法の鏡」のシングル・ヴァージョンと『ミスリム』ヴァージョンが違うのです。アレンジは基本的に同じですが、『ミスリム』ヴァージョンのほうにはマンドリンがフィーチャーされていて、いろいろ検索すると、これが松任谷正隆さんの演奏らしいです。そして最大の違いが2番の出だしの歌詞。シングル・ヴァージョンのほうでは「今日もおんなじ町のどこか」となっている部分が、『ミスリム』では「今日もおんなじ夜空の下」となっています。これだけの違いで、同じ曲の二ヴァージョンの宇宙観が違ってきこえるから不思議なもんですね。「夜空の下」のほうが恋愛に対する心構えみたいなものがでかいというか。で、早乙女愛ヴァージョンは、この『ミスリム』版にのっとったカバーなんですね。

でも、符割りが微妙に違っているとこなんかは、やっぱり早乙女愛ヴァージョン独自のものなんだと思います。この、すなおというか、実直というか、まんまというか、ぜんぜんフェイクしていない感じ、これが、女優さんが歌を歌わされるときの醍醐味なんじゃないでしょうか。

追記:荒井由美「魔法の鏡」のシングル・ヴァージョンは『ユーミン・ブランド』で聴くことができます。